車の名義人とローン契約者は別々でも大丈夫?分けるメリットと注意点

更新日:2024.10.28
車の名義人とローン契約者をあえて分けたい場合、それが問題ないのかいくつかの事例を基に解説し、車の名義人とローン契約者を別々にする際に知っておきたい自動車保険や名義変更手続きの注意点なども紹介��する記事のタイトル画像

車を購入するにあたり、経済的な事情などから、ローン契約者と車に乗る人を別々にしたいと考えている方もいるでしょう。

車の名義人とローン契約者を分けて登録することもできますが、注意しないと問題が起こったり、のちのち面倒な手続きが必要になったりする可能性があります。

そこで、どのような場合だと問題になるか、よくあるケースを事例に、気をつけたいポイントなどと併せて詳しく解説します。また、自動車保険や名義変更などにまつわる注意点も紹介していきます。

【この記事のポイント】
✔ローン契約者と車に乗る方が異なる場合は、名義貸しにならないよう注意が必要
✔車の名義人とローン契約者が違う場合は、自動車保険の補償範囲を確認しておいたほうがいい
✔支払い方法などの理由で名義人と契約者を分けたいなら、近年人気の新しい車の乗り方もおすすめ

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車の名義人とローン契約者が違っていても大丈夫なケースとは?

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車の名義人は、「車の所有者」を指すのが一般的ですが、実際は、車検証上の車の名義人には「所有者」と「使用者」の2つがあります

所有者と使用者の定義は、以下のとおりです。

所有者:車を所有する権利を持ち、納税や所有者責任を負う。車の売却や譲渡が可能
使用者:実際に車を使用する権利を持ち、車を安全に運行できる状態に維持する管理義務がある

車の名義人とローン契約者が別々であるケースにおいて、まず、問題がないのは、車の名義人のうち使用者とローン契約者が同じで、車の所有者は別にいるというパターンです。これは、ディーラーローンや販売店の自社ローンを利用した場合に起こりうることです。

銀行系マイカーローンでは契約者が金融機関から借りた資金で車を購入するのに対し、ディーラーローンや自社ローンでは、車を担保に購入資金を借り入れたり立て替えてもらったりします。そのため、完済まではディーラーや販売店が車の所有権を持ち、ローン契約者は使用者として車を利用することになります。
これは、「所有権留保」と呼ばれる特約つきのものになり、ローン完済後は、名義変更の手続きを行うことで所有権が購入者へと移されます。

一方、車の名義人とローン契約者が別々であるケースにおいて、ローン契約者と車の所有者が同じで、車に乗る人が別であるパターンの場合には注意が必要です。そのよくある3つのケースについて、以下で詳しく見ていきます。

ケース1:同居家族の子がおもに使う車を父がローン契約する

例えば、「同居している大学生の子供がおもに運転する車を、父親がローン契約をして購入する(ローン契約者と車の所有者*¹は父だが、子供がメインで車を利用する)」ケースです。この場合、子供を車の使用者として登録しておけば特段の問題はありません。一般的に同居家族間であれば、車の使用者とローンの契約者が異なっても問題はないケースがほとんどです。

ただし、任意保険の契約者と車検証上の使用者が一致していない場合、万が一、事故が発生した際に保険の補償が適用されない可能性があるため、事前に確認しておくようにしましょう。保険契約では、実際に車の使用者を正しく記載しておく必要もあります。

なお、使用者名義が父である車でも、同居している子ならば、その車を使用することは可能です。ただし、その車を「おもに」子供が使用するのであれば、使用者名義を子供にしておく必要があります。

ケース2:同居している夫婦が共有する車を、妻がローン契約する

例えば「夫がすでに住宅ローンを組んでおり、さらに車のローンとなると不安がある。そのため、定期収入がある妻がローンを組む(ローン契約者と車の所有者*¹は妻で、妻も夫も車を利用する)」という場合です。
一般的にローンの契約者と車の所有者の名義人は同じであるほうが、手続きなどで手間がかからず安心ですが、同居する夫婦で車を共有する場合、車の名義人は所有者・使用者ともに、夫婦のどちらであっても両者が運転することは可能なので、特段の問題はありません。

なお、別の事例になりますが、「夫婦ともに収入があまり多くなく、夫婦で使う車を共同名義でローンを組む(ローン契約者と車の所有者*¹、使用者すべてが夫婦の共同名義)」ことを検討する方もいるでしょう。

一部のローンでは、共同名義での契約できるものもありますが、契約手続き自体が複雑になることが多く、また、名義を分けるときにも手続きが必要になってきます。基本的にローン契約者は一人が望ましいといえるでしょう。

単独でのローン審査が難しい場合は、配偶者を連帯保証人に立てて審査を進めることも検討してみましょう。

ケース3:遠方に住んでいる親が使う車を子がローン契約し支払う

「遠方に住む親がブラックリストに載っているため、成人した子供が親のためにローンを組んで支払いを行う(ローン契約者と車の所有者*¹は子供で、同居家族以外の父が車を利用する)」ケースや、「遠方に住む親が年金暮らしでローン審査は難しいから、代わりに子供がローンを組む」というケースなどです。

こういった場合、車の名義人に注意が必要です。車の所有者はローン契約者である子供にし、使用者を親の名前で登録しておけば、問題はありません。しかし、車の所有者・使用者ともに子供である状態で、離れて暮らす親が車を使用する場合は「名義貸し」になってしまうリスクがあるので、やめましょう。


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*¹ 銀行系マイカーローンを利用した場合。ディーラーローンや自社ローンを利用した場合は、所有権はディーラーもしくは販売店 

車の名義人とローン契約者を別々にするメリットは?

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車の名義人とローン契約者を別々にするメリットは、ローン審査に通りにくいとされるパートなどの非正規雇用と呼ばれる働き方をしている方や学生でも、車に乗れるようになる点です。

上記の「同居している大学生の子供がおもに運転する車を、父親がローン契約をして購入する」といったように、経済的に安定している家族がローン契約者になり、本人は使用者として登録すれば、その本人も車を利用できるようになります。

車の名義人とローン契約者を別々にするデメリットは?

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前提として、意図的に車の名義人とローン契約者を別々にする場合というのは、車の名義の中でも「使用者」とローン契約者が異なるようにするケースがほとんどです。

そこで発生するデメリットは、「使用者」の権利や義務に由来するものと考えられるでしょう。つまり、使用者のままでは車の売却や譲渡などができず、名義人の変更が必要になってくることです。そのためには手続きを行わなければならず、費用と時間がかかります。

なお、ローン契約者が車の所有者名義を使用者に渡す場合、車の時価が110万円を超えていると、贈与税がかかることも知っておきましょう。

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車の名義人とローン契約者が異なる場合、自動車保険はどうなる?

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車の名義人とローン契約者が異なる場合、自動車保険、特に任意保険に注意が必要です。ここからは、保険の基本を含めて、詳しく見ていきます。

自賠責保険は入れる?

自賠責保険は、公道を走るすべての車において法的に加入が義務付けられている保険です。

一般的に自賠責保険は車の所有者の名義で加入することになりますが、ディーラーローンの場合、所有者がディーラーや信販会社であることが多く、その際は使用者が保険に加入します。

なお、自賠責保険は車に付随する保険であるため、他人名義でも補償されます。例えば、譲渡などで車の名義人が変わっているのに自賠責保険の名義が前の所有者のままでも、補償そのものは受けられます。

任意保険は入れる?


任意保険に関しては、使用者とローン契約者および所有者の名義が異なる場合には、注意が必要です。任意保険は自賠責保険と異なり、所有者が誰であるかによって加入可否が異なるからです。

以下の表は、所有者名義ごとの任意保険加入可否をまとめたものです。

車の所有者名義 加入できるか
本人
ディーラー・信販会社
配偶者
親・子供など親族
※別居の親族は不可
友人・知人


車の使用者が親や配偶者、または同居の親族であれば、一般的に任意保険の加入は可能です。ディーラーローンを利用し、車の所有者がディーラーや信販会社であっても、この点は変わりありません。

しかし、所有者が別居している親族である場合や、友人など他人が所有する車の場合は、任意保険に加入できないケースがあります。

任意保険の補償の範囲は?

  任意保険の補償の範囲は?について解説する項目の見出し画像

任意保険では、記名被保険者(任意保険を契約する車をおもに使用する方)が保険の補償を受ける対象となります。

その被保険者の範囲については、保険会社によって異なりますが、一般的に「運転者本人限定」や「本人と配偶者限定」、同居している家族もカバーできる「家族限定」など、車を誰が運転するかに合わせて、加入者が選ぶのが一般的です。

なお、被保険者を限定するほど保険料が安くなります。保険会社によっては、限定せず、同居・別居を問わず親族や知人、友人なども補償範囲に含めることもできますが、その分保険料は高くなります。


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ローン契約者が返済不可能になった場合、車はどうなる?

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原則として、ローンの返済中にローン契約者を変更することはできません。

もし、ローン契約者が返済不可能になった場合、契約者の変更ではなく、車を手放すことになるのが一般的です。具体的には、車はローン会社に引き上げられ、売却した金額が未返済の債務にあてられます。

ただし、ローン契約者が亡くなった場合は例外です。ローン契約は相続の対象となるため、相続人が車とともにローンを引き継いで返済していくか、相続放棄するかになります。

納税や車検は誰が義務を負う?

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車の税金の支払い義務は、基本的に車検証上の所有者にあります。ただし、ディーラーローンなどで所有権留保が設定されている場合は、使用者が納税の責任を負うのが一般的です。

例えば毎年の納税義務がある自動車税(種別割)は車の所有者に課せられる税金ではありますが、ディーラーローンで購入した車は、完済前で所有者名義がディーラーや信販会社にある場合でも、使用者名義人が支払います。

車検については、車を安全に運行できるように管理する義務がある使用者の責任において行われるのが一般的です。メンテナンスや故障時の修理なども同様です。

ローン完済後、車の名義人変更が必要なケースに注意しよう

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ディーラーローンなど所有権留保があるローンの場合、ローンを完済すると車の所有権は購入者であるローン契約者に移りますが、その際には「所有権解除」の申請と名義変更の手続きを行う必要があります。ここからは、その手続きについて詳しく見ていきましょう。

なお、名義変更の際には、自動車税納税証明書が必要になります。完納していないと手続きできないので、自動車税(種別割)は滞納することなくきちんと納税しておきましょう。銀行などの金融機関のマイカーローンの場合は、所有者は自分名義になっているため、変更する必要はありません。

ディーラーに名義変更を依頼する場合

名義変更の前に、まずは所有権留保の解除申請を行う必要があります。
ローン完済時には、ローンの完済証明書が発行されるので、その完済証明書が届いたらディーラーに連絡し、所有権留保の解除申請を行いましょう。その際、ディーラーより必要書類について指示があるので、書類をそろえたうえで指定された場所に送付すれば、手続きしてもらえます。

その後の名義変更の手続きもディーラーに依頼することが可能です。印鑑証明書や委任状などの必要書類を用意して、依頼しましょう。なお、ディーラーに依頼した場合、名義変更(移転登録)にかかる手数料に加え、代行手数料がかかるのが一般的です。

自身で名義変更する場合

ローン会社に所有権解除の手続きを申請するまでは上記と同じですが、名義変更手続きを自身で行う場合は、ローン会社が所有権を放棄したのちに名義変更に必要な旧所有者の委任状などの書類を送ってくれるので、それを待ちましょう。
申請書類に問題がなくスムーズに手続きが進んだ場合は、申請から1週間~10日前後で書類が届くのが一般的です。

書類を受け取ったら、新所有者側の必要書類をそろえ、運輸支局に出向いて移転登録手続きを行います。書類に不備がなければ、名義変更手続きはその日のうちに完了します。

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定額カルモくんのしくみ
定額カルモくんのしくみ


経済的なメリットなどから、車の名義人とローンの契約者を別々に検討している方には、カーリースもおすすめです。

カーリースは、リース会社が利用者のかわりに車を調達し、月々定額で貸し出すサービスです。ローンと同じように分割払いで新車に乗ることができ、かつ、ローンより月々の負担を抑えやすいのが特徴。同じ車でも、カーローンより審査に通りやすい傾向があるのもポイントでしょう。

中でも、イチオシは「おトクにマイカー 定額カルモくん」。初期費用不要で、月々10,000円台から新車に乗れるうえ、最後に車をもらう選択も可能です。ここからはそのサービスの特徴を紹介していきます。

契約満了時に車をもらう選択ができ、手続きも簡単

定額カルモくんのポイントのひとつは、7年以上の契約の場合、そのまま車をもらうことができる点です。

なお、車をもらう際には所有権の変更が必要ですが、定額カルモくんでは一連の手続きをスタッフが代行してくれるので、ストレスフリー。車関係に詳しくない方にもおすすめです。名義変更に伴う費用も月額料金に含まれているので、手数料や代行費用などの負担を心配する必要もありません。

契約中の疑問も車に詳しいスタッフに相談できる

車に詳しいマイカーコンシェルジュが在籍しているのも定額カルモくんの魅力。名義人と契約者についてはもちろん、条件にあった車種はどれか、自分にとって最適なプランはどれかといったことも無料で相談できます。また、契約中もさまざまな疑問やトラブルに対し、親身にサポートしてもらえます。

自動車税(種別割)の支払いなどもリース会社が行ってくれるので、購入した場合のようなさまざまな手続きに迫られることなく、気軽に車を利用できるでしょう。

カーリースに特化した任意保険も完備

定額カルモくんでは、独自の任意保険を用意しています。カーリースに特化した内容で、他車運転特約をセットにしたり、補償範囲を運転者に限定したりすることも可能*²。更新は3年(または2年)ごとで、契約期間中に事故で保険を使った場合でも、次の更新まで保険料が変わりません。

なお、保険についてもマイカーコンシェルジュに相談することができます。先に審査結果がわかる「お試し審査」を受けておけば、車種やグレード、オプション、任意保険の内容や金額を含め、条件にあったプランを提案してもらうことできるのでおすすめです。下記のバナーよりさっそく申し込んでみましょう。

  

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*² 最新の保険の内容については、問い合わせください。 

車の名義人とローン契約者は同一のほうが、シンプルでわかりやすい

 車の名義人とローン契約者は同一のほうが、シンプルでわかりやすいについて解説する項目の見出し画像

車の名義人とローン契約者をあえて別々の方にすることは可能です。しかし、問題や煩雑な手続きが発生するのを未然に防ぐためにも、車の名義人とローン契約者は同一にしておいたほうが無難でしょう。

なお、経済的な理由で、車の名義人とローン契約者を分けようと考えているなら、ローンと同じように分割払いで車に乗れるカーリースもおすすめです。近年は、契約満了時に車をもらえるカーリースもあります。

そのひとつ、定額カルモくんでは、あらかじめ審査に通る可能性がわかる「お試し審査」が用意されているのも特徴です。5分ほどの入力で最短翌営業日に結果が判明。それを基に、車種やプランを選び直すこともできるので、契約までのプロセスもスムーズに。
契約前ならばキャンセルも無料。気軽に申し込んでみましょう。

  

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※この記事は2024年9月2日時点の情報で制作しています

よくある質問

Q1車の名義人とローンの契約者が違うケースもある?

慣習的に車の名義人は所有者を指し、ローン契約者が同一であるのが一般的です。ただ、ディーラーローンを利用した場合などでは、車の所有権をローン会社や信販会社が持つことになるため、その限りではありません。また、車の名義人のうち、使用者とローン契約者および所有者を別々にして登録するケースもあるでしょう

Q2ローン契約者と車の使用者が異なる場合の注意点は?

子供がローンを組んで支払っている車を、親が借りる場合を例にすると、まず、同居している家族間であれば、特段の問題はありません。ただし、その車を親が「おもに」使う場合においては、使用者としてきちんと親を登録しておかないと、名義貸しにあたる可能性もあります。また、ローン契約者と使用者が異なる場合、任意保険の補償対象に、使用者がきちんと含まれているかも確認したほうがいいでしょう。

Q3名義人変更などの煩雑な手続きをなくして車を持つ方法は?

近年は、契約満了時に車がもらえるカーリースもあります。その場合、手続きをリース会社が代行してくれるので、ストレスフリーで自分名義の車にすることができます。なお、おトクにマイカー 定額カルモくんでは、7年以上で車をもらう選択が可能。月額料金を抑えやすく、マイカーローンより審査に通りやすい傾向があるのでおすすめです。

この記事の執筆者・監修者


伊藤 真二
監修者、編集者、ライター

伊藤 真二

ファイナンシャルプランナー。介護福祉士資格を所有していることから、老後の暮らしや節約・資産運用など、安心できる未来、無駄のない今を生きるためのご提案を多く行う。 また、ニュースメディア、採用メディア、自動車メディアなどのライター・編集者の経験から記事執筆・監修も広く行っている。

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