中古車のジムニーは「やめたほうがいい」って本当?専門家が解説

更新日:2024.10.17
中古車のジムニーの購入について

現行型ジムニー&ジムニーシエラは、デビューと同時に長期の納車待ちが発生。デビューから5年以上経過した現在でもなおその状態がいています。新車を注文してもいつ納車できるということが直前まではっきりしないため、車検タイミングなどで買い替える計画が立てづらいのが現状。「それならすぐに手に入る中古車を…」と思いますが、ネットでは「ジムニーの中古車はやめたほうがいい」という話も目にします。2023年10月にジムニーを新車で購入した筆者が、中古車のジムニーの現状、中古車のジムニーはやめたほうがいいと言われる理由などを解説します。


【寄稿】
フリーエディター・ライター

高橋 満



【この記事のポイント】
✔新車のジムニーの納車待ちは依然として長い。そのため中古車相場もコンディションの良いものは新車と変わらない値段で販売されている
✔中古車のジムニーはやめた方がいいと言われる理由は、価格の高さと悪路使用が多そうなイメージからくる車両状態への不安がメイン
✔すぐにジムニーを手に入れたいのであれば高い中古車に納得できるかどうか、旧型であれば価格は安いがモデルライフが長いのでなるべく新しいものにしたい


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中古市場でジムニーは人気?

まずは人気モデルゆえに一般的な中古車とは異なる相場を形成しているジムニー&ジムニーシエラの中古車事情を見ていきましょう。

現行型ジムニーの中古車事情

現行型ジムニーの中古車事情について解説する項目の見出し画像

みなさんご承知のように、ジムニーシリーズには軽自動車のジムニー(JB64型)と、1500ccの4気筒NAエンジンを搭載し、オーバーフェンダーを装着して前後のトレッド幅を広げたジムニーシエラ(JB74型)があります。

2018年7月にフルモデルチェンジしてからすでに5年以上が経過。普通はデビューから5年経つと2度目の車検を機に新しい車に乗り換える人が多くなります。そのため中古車の流通量が一気に増加して中古車相場が大きく下落するのですが、残念ながらジムニーとジムニーシエラはそのような状況になっていません。参考までに大手中古車サイトに出ている平均価格を見ると、ジムニーが214.3万円でジムニーシエラが249.9万円。どちらも最上級グレードの新車価格よりも高くなっています。

中古車価格が下がらない大きな理由はジムニー、ジムニーシエラともに多くのバックオーダーを抱えているから。ジムニーとジムニーシエラはラダーフレームにエンジンをFRベースで搭載し、サスペンションはリジットアクスル式になります。現在、スズキは多くの車でHEARTECTという軽量プラットフォームを使用しているのに対し、ジムニーとジムニーシエラは多くの部品が専用品になるため、専用のラインで生産しています。このラインで生産できる台数に限りがあるため、バックオーダーがなかなか減らないのです。


筆者の愛車ジムニーXCのMT


筆者は2022年10月にジムニーXCのMTをオーダー。このときに言われた納車予定時期は2024年4月。1年半待ちとのことでした。正直、これだけ長期間かかると、車検を機にジムニーに乗り換えようという考えはできません。今乗っている車の車検が切れるのでとりあえず手放し、ジムニーが納車されるまでに乗る車を手に入れる人もいるほど(筆者の友人にも一人います)。中には新車を諦めて、新車より高くてもいいから走行距離の少ない中古車を探す人もいます。ただでさえ流通量が少ないのに多くの人が中古車を買おうとするので、需要と供給のバランスが崩れて新車より高い平均価格になっているのです。

ちなみに筆者は最終的に納車が半年早くなり、2023年10月にジムニーが手元にやってきました。参考までに教えてほしいとスズキ広報に「MTの納車が早まっているのか」を訪ねたところ、「そういう状況にはなっていない。ディーラーが抱えているバックオーダーやお客様の注文状況によるものだろう」とのことでした。

なぜジムニーシリーズはここまで人気があるのか

なぜジムニーシリーズはここまで人気があるのかについて解説する項目の見出し画像

ジムニーシリーズは初代(LJ10型)が登場した1970年以来、林業従事者や山間部で働く建築業の方、山岳パトロール、雪国での郵便配達や消防など、プロフェッショナルに選ばれ続けてきました。LJ10型のカタログには、「岩・砂・泥・雪・坂……《ジムニー》をさえぎるものはありません。産業からモータースポーツまで、幅広い活躍をし、あなたのアイデアでいろいろな新しい使い方が生まれてきます。」と書かれています。ジムニーの圧倒的な4WD性能と軽自動車ならではの軽さは、林道などでオフロード走行を楽しむ人たちからも支持されました。

ジムニーシリーズの大きな特徴は、モデルライフサイクルが長いこと。たとえば先代のJB23型は軽自動車規格が現在の内容になった1998年10月から2018年6月まで、20年にわたり生産されました。しかもCMなどを流しているわけではないのに、モデル末期まで安定して年間12000〜15000台売れ続けました。流行り廃りに影響されずプロの道具として選ばれている所以です。


なぜジムニーシリーズはここまで人気があるのか2について解説する項目の見出し画像


現行型はプロユースやモータースポーツ用途に加え、四角いボディと丸目の愛らしさから広く一般ユーザーにも受け入れられました。レトロ感のあるスタイルがかわいいと女性ユーザーが急増して『ジムニー女子』という言葉が誕生。SNSで“#ジムニー”“#ジムニー女子”で検索すると、思い思いにカスタムしてアウトドアライフを楽しんでいる人たちの写真がたくさん出てきます。また1000mの防水性を誇るダイバーズウォッチやミルスペックのブーツなど、ハイスペックなギアが好きな人からも選ばれています。


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旧型の中古車の現況は?

旧型の中古車の現況は?について解説する項目の見出し画像

現行型がデビューから5年経ち、旧型はデビューから25年が経過しています。そのため、安いものだと総額20万円台で手に入るものもあります。ただ、これらは走行距離が20万km近く、修復歴があるものも多くなります。

ジムニーはどの世代も需要があるため、中古車相場が下がりづらいのが現状。旧型でもとくに上級グレードのXCや特別仕様車のランドベンチャーでカスタムの仕上がりも含めて状態がいいものは、総額200万円近くするのも珍しくありません。

この世代のジムニーシエラは日本ではあまり売れていなかったので(もともと輸出用に大きなエンジンを載せたものが日本でも販売されたため)、中古車流通量はかなり少なめ。JB43型シエラに的を絞って中古車を探したいと思っているなら、条件に合うものが見つかるまで気長に探すくらいの余裕がほしいところです。

ちなみに約20年間販売された先代ジムニーは、何度か大きな改良が加えられています。代表的なものは以下の通りです。

■2002年1月(4型):フロントグリルをボンネトット一体式の“ガイコツ顔”から別体式に変更
■2004年10月(5型):新開発のトランスミッションとトランスファーを採用。トランスファー切り替えをレバー式からボタン式に変更。AT車はレバーにシフトゲート式を採用
■2008年6月(7型):エンジンに改良が加えられ低〜中回転域でのトルク性能が向上。トランスファーが2Hから4Lへダイレクトに切り替え可能に
■2012年5月(9型):歩行者との衝突時の東武保護を目的としてボンネット前端やフロントフェンダーの形状を変更


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中古のジムニーは「やめたほうがいい」は本当?

「ジムニーを中古車で買うのはやめたほうがいい……」。まことしやかに囁かれる話をオーナー目線も交えて紐解いていきます。

なぜ「やめたほうがいい」という話が出るのか

なぜ「やめたほうがいについて解説する項目の見出し画像い」という話が出るのか

現行型のジムニー&ジムニーシエラでいうと、もっとも大きな理由は『価格が高いから』でしょう。2024年1月現在、ジムニー(3型)の新車価格は1,555,400〜1,903,000円で、ジムニーシエラ(3型)の新車価格は1,863,400〜2,084,500円。一方、大手中古車サイトに掲載されているジムニーの価格帯をグレード別に見てみると、

<ジムニー>
■XG(5MT/新車価格1,555,400円):総額151.8万〜269.8万円
■XG(4AT/新車価格1,654,400円):総額165万〜261万円
■XL(5MT/新車価格1,681,900円):総額147万〜308万円
■XL(4AT/新車価格1,780,900円):総額150万〜340万円
■XC(5MT/新車価格1,804,000円):総額139万〜410万円
■XC(4AT/新車価格1,903,000円):総額159.5万〜365万円

<ジムニーシエラ>
■JL(5MT/新車価格1,863,400円):総額162.6万〜319.8万円
■JL(4AT/新車価格1,962,400円):総額199.8万〜495.0万円
■JC(5MT/新車価格1,985,500円):総額181.4万〜435.1万円
■JC(4AT/新車価格2,084,500):総額186.6万〜564.0万円

現在、中古車は購入時の登録費用や税金などを含んだ総額表示になっているため、車両本体価格に消費税のみが加算された新車の価格表示と単純比較はできませんが、新車より安い価格で販売されている中古車は概ね走行5万km以上のものになります(ただし、走行5万kmを超えていても新車価格より高いものもあります)。また300万円以上の価格がついているものは車高アップや外装パーツなどのカスタムが行われているものが大半です。

低走行の中古車が新車より高いのは、新車の納車を待つ時間をお金で買うから

「新車の納期を待てないから中古車で……」と考えると、走行距離はなるべく少ないものを選ぶことになるはず。そこでジムニー人気グレードであるXCで走行1万km以内の中古車を見てみると、5MTで総額190万円〜、4ATだと総額210万円〜となっています。やはり新車より高い価格になりますね。

ただ、これでも相場的にはかなり落ち着いてきたほうで、筆者が新車をオーダーした2022年秋はパンデミックによる物流の混乱や半導体不足の影響などもあり、新車に近い条件の中古車が総額240万円前後していました。

「価格が高いから新車はやめておいたほうがいい?」という疑問に対する筆者の答えは、プレミアがついている中古車価格を「納期が縮まる分、その時間をお金で買うと割り切れるなら条件のいい中古車を買うのはアリ」となります。「新車の納車を1年待つくらいなら20万円高くてもいいから条件のいい中古車を選ぼう。1か月2万円弱ならそこまで高くない」と思えるかどうかですね。「中古車が新車より高いなんてありえない」と感じるなら、時間はかかりますが、新車を選ぶべきです。カスタムされたものは、自分の好みに合うものであれば買って良いと思います。


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ジムニーの中古車は荒く乗られたものが多い?

ジムニーの中古車はについて解説する項目の見出し画像荒く乗られたものが多い?

ジムニー乗りの中には、本気の林道でスポーツ走行を楽しんでいる人もいます。このような車はぬかるみの中を走ったり、下回りを岩や倒木でヒットしていたりするものもあるでしょう。You Tubeなどを見ていると、横転してみんなで起こしているような動画が出てきたりもします。

こういう乗り方をされたものを避けるために「ジムニーを中古車で買うのはやめたほうがいい……」と考える人もいます。

スポーツ走行を楽しんでいるのはジムニー乗りの中でも一部の人。すべての中古車が荒く扱われているわけではありません。まずスポーツ走行をする人たちはMT車を選ぶので、AT車でこの心配をする必要はないでしょう(遊びで水たまりやぬかるみを走っている可能性はありますが)。また、本気の林道でスポーツ走行をするためにはそれなりのカスタムが必要なので、MT車でもノーマルのものは荒い使い方をしている可能性は低くなります。ただ、本気のカスタムが施されていてもスポーツ走行をしていたとは限らないので(ファッションとしてカスタムを楽しんでいたケースも多い)、お店に車両状態などを確認して購入するか検討してください。それでも不安なら中古車ではなく新車を購入したほうがいいでしょう。


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失敗しない中古ジムニーの買い方・選び方

これまで解説したように、「ジムニーの中古車はやめたほうがいい」という意見について、筆者は一概にそうとは言えないと考えています。では、満足できるジムニーの中古車を探すためにはどういう視点を持つべきか。それを考えていきましょう。

まずは「お金で時間を短縮する」と割り切れるかを考える

現状ではまだ届出済み未使用車など、新車に近い条件のものは新車より高い価格で販売されています。新車が待てないから中古車を選ぶ場合は、ここに納得できるかをよく考える必要があります。そのためにはいきなり中古車を探すのではなく、まずは近くのディーラーに納期がどれくらいかを確認してみることをおすすめします。新車の納期はグレードやトランスミッション、ボディカラー、さらには居住エリアによって変わってきます。また、他のお客さんの注文状況によっても変動する場合があります。少し古い話になりますが、筆者が注文時や納車を待っている間にディーラーの人から聞いた話は

■人気がある上級グレードのXCはXGやXLよりも納車が早くなる可能性がある(ただし注文状況によるので一概にはいえない)。
■注文段階ではMTとATの納期は変わらないとしか言えないが、MTのほうが早い傾向がある(ただし部品の供給状況によって変わるので約束はできない)。
■2トーン仕様はモノトーンよりも納期が遅くなる。
■ジムニーにはメーカーオプションの設定が2トーンルーフしかないので、メーカーオプションの部品がなくて納期が遅れるということはない。ディーラーオプションも納期に影響が出るものはない。

これらの状況は変わっている可能性もあるので、新車か中古車かを考える際に確認してみてください。


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新車より安く買うなら、走行距離や年式をどこまで妥協できるかを考える

「いやいや、中古車なのだから新車より安く買わないと意味ないでしょう」という場合、現状では年式を下げるか、ある程度距離を走ったものを選ぶしかありません。もともと新車を買いたいと思っていたはずなので、どこまでなら納得できるかをよく考えておきましょう。

また、執筆時点で販売されている現行型ジムニー&ジムニーシエラの新車は3型になります。それぞれの変更点は以下の通り。

■2型(2021年9月〜)
・スズキセーフティサポート非装着車にもオートライトシステムを搭載
・4AT車に停車時アイドリングストップシステムを追加
・スペアタイヤロアカバーを追加(ジムニーのみ)

■3型(2022年6月〜)
・スズキセーフティサポートを全グレード標準装備に
・5MT車に停車時アイドリングストップシステムを追加

今のところデザイン面での変更はないので、装備内容にこだわらなければ年式は価格面以外では気にしなくてもいいでしょう。ただ、ATを買うつもりでアイドリングストップがほしいという場合は2型以降を探しましょう。

ちなみにジムニー&ジムニーシエラはもうすぐ3型から4型に変更されます。4型では法規対応でリアパーキングセンサーが標準装備になります。この機能がほしい!という人は、時間がかかっても中古車ではなく新車をオーダーしましょう。

何色を選ぶか考える

何色を選ぶか考えるについて解説する項目の見出し画像

新車は一部の特別塗装色(有料塗装色)を除けば、基本的にどの色も価格は同じ。でも中古車はボディカラーによって価格が変わります。これは中古車が需要と供給のバランスで相場が決まるから。一般的にはパール系や黒は価格が高くなります。

ジムニー&ジムニーシエラは黒のほか、ミディアムグレーやジャングルグリーンが人気。反対にキネティックイエローやシフォンアイボリーメタリックは人気色に比べると比較的安めの価格で販売されています。

カスタム済み車両は好み以外に車検対応かもチェック

※画像入れる

ジムニー&ジムニーシエラのグレード別の中古車価格帯の紹介で少し触れましたが、新車価格より100万円以上高くなっているものは、大半がショップがカスタムして販売している車両です。ジムニー&ジムニーシエラはカスタムも楽しみの一つ。もしカスタム済みの車両で自分好みのものが見つかったら、自分で最初から組んでいくよりも金額面でお得になる可能性が高く、手間もかかりません。

コンプリートカーを購入する際に気をつけたいのは、その状態で車検に通るかどうか。たとえば軽自動車のジムニーにオーバーフェンダーを付けると全幅が変わるため構造変更が必要になります。リフトアップも車検にパスできるのは4cmまでと言われていて、それ以上は構造変更が必要になります。

先代はボディ状態をしっかりチェック

先代はボディ状態をしっかりチェックについて解説する項目の見出し画像

これは現行型にも言えることですが、年式が古い先代はリスクがより高いので記しておきます。4WD性能がずば抜けて高いジムニーは雪国で愛用されていたり、頻繁にゲレンデに行く人が乗っていたりすることも多いもの。このようなクルマは融雪剤の影響で下回りやボディが錆びていることがあります。

コアなジムニーファンに話を聞くと、「最悪エンジンは壊れたら載せ替えればいいが、ボディはどうにもならないので購入時はしっかりチェックする」と言います。錆についてはクルマを見に行った際にお店の人に確認しつつ、下回りやラゲッジのアンダーボードの下などを目視で確認しましょう。

先代ジムニーはデビューから20年間生産され、何度か大きな改良が施されています。大きな変更はトランスファーがボタン式になった2004年10月(5型)とエンジンに改良が加えられた2008年6月(7型)。中古車相場は高めになりますが、おすすめは7型以降になります。

また、先代もカスタムを楽しんでいた中古車がたくさん流通しています。カスタム車を買う場合は現行型同様に好みに合うか、車検に通るかはしっかり確認を。先代のカスタム車はオフロード走行を楽しんでいたものもあるので、購入時は車両状態をしっかりチェックした上で納得して買うようにしてください。


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中古車のジムニーに関するよくある質問

ジムニーの燃費が悪いのはなぜですか?

A:ジムニーは悪路走破性を高めるために、一般的な軽自動車とは異なる作りがされています。主なものは「屈強なラダーフレーム構造」「悪路走破性を高める大径タイヤ」「オフロードの急斜面でも力を発揮するための低めのギア比」など。この中でも重たいラダーフレームとギア比は燃費に大きく影響しています。

ジムニーとジムニーシエラの走りの違いは?

A:シエラはエンジンが大きい分パワーに余裕があります。それ以上に大きいのが前後のトレッドの差。ジムニーシエラはトレッドが広い分高速道路やカーブが続く道を走る際に安定感があります。ロングドライブを楽しむ機会が多い人にはジムニーシエラがおすすめです。

ジムニーはオートマとマニュアルどちらがいいですか?

A:オンロード中心で乗るならATをおすすめします。ジムニーのMTはオフロードを意識して設計されているため、1速と2速では全然スピードが出ません。そのため、普通のMT車と同じような感覚で運転すると後ろのクルマがつかえてしまうほど。早めにシフトチェンジしたり、(あまりおすすめはしませんが)2速発進して早く3速以上に入れないと街なかでクルマの流れに乗れません。一方でMTにはATでは絶対に味わえない楽しさがあります。未舗装路はもちろん街なかでも機械を操っている感覚を楽しみながら運転するのはMTならではの醍醐味です。

ジムニーは満タンで何リッター入り、何キロ走りますか?

A:燃料タンクはジムニー、ジムニーシエラともに40L。燃費はAT車だとジムニー、ジムニーシエラともに14.3km/L(WLTCモード)。ここから計算すると走行可能距離は572kmになります。ただ、燃費は乗り方によってかなり変わります。筆者の場合はしっかり測っていませんが、燃費は感覚的に11km/Lちょっとでしょうか。

ジムニーはどんな人におすすめ?

A:ジムニーは軽自動車で税金などが安いので、維持費を抑えたい人におすすめ。また、ジムニーシエラよりも歴史が長いので、ジムニーらしさを堪能したい人にもおすすめできます。また、オーバーフェンダーがついていなく全幅が狭いので、本格的に林道走行を楽しみたい人は迷わずジムニーを選んでほしいですね。

5ドアのジムニーはいつ発売されますか?

A:原稿執筆段階ではスズキから5ドアを日本で発売するという正式なアナウンスはされていません。でもネットを見るとさまざまな噂が飛び交っていますね。多くは2024年4月〜5月に発売になるのではないかというもの。注目モデルだけに発売が急に決まったら、現在納車待ちをしている人たちは怒るでしょう。そのため、まずはオーダーを入れている人たちの注文し直しを受け付けることから始めるはず。その間にも新規の人から注文が殺到すると思うので、長期の納車待ちは避けられないでしょう。


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この記事の執筆者・監修者


高橋 満
フリーエディター・ライター

高橋 満

求人誌編集部、中古車情報誌編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESELとスズキ「ジムニー」

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