軽自動車人気ランキングを専門家が解説!おすすめ車種紹介も
更新日:2024.12.09車体価格の安さ、維持費の安さに加えて、最近はスーパーハイトワゴンなど室内空間が広くスライドドアで使い勝手の良いモデルも登場し、軽自動車は相変わらず高い人気を誇っています。2023年はホンダ「N-BOX」やスズキ「スペーシア」といった販売ランキング上位の人気モデルが新型に切り替わりましたが、最新の軽自動車の人気ランキングはどのようになっているのでしょうか。専門家がおすすめする軽自動車ランキングと合わせて解説します。
【寄稿】
フリーエディター・ライター
高橋 満
【この記事のポイント】
✔軽自動車は車体価格の安さ、燃料費や税金、有料道路代などの維持費の安さ、最近は走りの良さ、室内空間の広さなども加わり非常に人気がある
✔軽自動車の中でもホンダ「N-BOX」に代表されるスーパーハイトワゴンの人気が高い。広い室内空間と、便利なスライドドア、シートアレンジや収納などによる使い勝手の良さで評価されている
✔専門家がおすすめする軽自動車はスーパーハイトワゴンならスズキ「スペーシア」、SUV・クロスオーバーならスズキ「ハスラー」、トールワゴン+軽セダンならホンダ「N-ONE」など
- 軽自動車が人気の理由
- 発表!軽自動車の人気ランキング
- タイプ別 専門家がおすすめする軽自動車ランキング
- 失敗しない軽自動車選びのポイント
- これからモデルチェンジが予想される注目モデル
- 人気の軽自動車に関するよくある質問
軽自動車が人気の理由
日本で販売される自動車のうち、軽自動車が占める割合は実に42.6%(2022年実績)。なぜこんなにも多くの人が軽自動車を選んでいるのでしょうか。そこには登録車(普通車)にはない、軽自動車ならではの魅力があります。
税金の優遇がある
車にはさまざまな形で税金がかかりますが、軽自動車は登録車よりも税額が安く設定されています。エコカーに対する減税・免税を考慮に入れない状態で見てみると、税金は以下のようになっています。
軽自動車 | 登録車 | |
---|---|---|
自動車税種別割 ※2019年10月以降に購入 |
10,800円 | 排気量1000cc以下:25,000円 以降、排気量が500cc増えるごとに課税額が増加 |
自動車重量税 ※初回3年 |
9,900円 | 0.5t~1t:24,600円 |
環境性能割 ※2030年度基準70%達成の場合 |
取得価額×1% | 取得価額×2% |
購入時、車検時、そして毎年納める税金が優遇されているため、登録車よりも維持費が安くなることが、軽自動車人気の大きな理由です。
車両本体価格が安い
エンジンの排気量が小さく、ボディも小さな軽自動車は一般的に登録車よりも車両本体価格が安く設定されています。スズキでスライドドアを搭載し、マイルドハイブリッドシステムを搭載するスズキ スペーシア(軽自動車)とスズキ ソリオ(登録車)の車両本体価格を比べてみましょう。
スペーシア(カスタムを含まず):1,530,100〜1,705,000円
ソリオ(カスタムを含まず):1,647,800〜2,293,500円
ソリオのエントリーグレードはマイルドハイブリッドシステム非搭載。マイルドハイブリッド車だと1,921,700円〜になります。先進安全装備や快適装備の内容が異なるので単純比較はできませんが、両車には約40万円の価格差があると考えていいでしょう。そのため、購入価格を抑えたい人は軽自動車に注目しています。
実は車の出来がかなりいい
かつては軽自動車というと製造コストを抑えるために“安かろう悪かろう”という出来のものが多かったのですが、2008年9月に登場した4代目スズキ「ワゴンR」が新プラットフォームを採用し(これは後にスズキの看板プラットフォームとなるHEARTECTの前身となるものでした)、軽自動車とは思えないしっとりとした乗り心地を実現。インテリアの質感も高く、「軽でもいいじゃん!」と思った人が増えました。
さらに2011年12月に登場した初代ホンダ「N-BOX」は、開発を第2期F1参戦時のエンジニアが担当。背が高いモデルでも重心を低くして安定感を出し、サスペンションがしっかり動くように設計することで、コーナーでボディがロールしても不安を感じにくい驚きの走りを実現しました。そしてN-BOXは装備も登録車並のしっかりしたものを搭載することで、ミニバンなどからのダウンサイジングユーザーを獲得。軽自動車にしようという感覚ではなく、「登録車も含めていろいろな車を見た中でN-BOXが一番いいね」とお客さんに思わせることに成功したのです。
室内空間が意外と広い
軽自動車はボディサイズに制限があるため、必然的に室内空間が狭くなってしまうもの。ところが軽自動車メーカーはパッケージングの妙でこの問題を克服。室内長が2m以上あり、全高を高くすることで室内高を確保。さらに前後席のあちこちに収納スペースがあって使い勝手に優れた軽自動車を作ってしまったのです。
このような軽自動車を見ていると、筆者は日本の“茶の間文化”を連想します。かつての日本の住宅では決して広くはない茶の間で家族が食事をし、来客時はお客をもてなし、お父さんが晩酌しながらテレビを見ている横で子どもが宿題をやっていて、夜は家族が寝る。ひとつの部屋でいろいろなことをやってしまうアイデアが軽自動車にも凝縮されているように感じます。
海外の自動車メーカーは日本の軽自動車に驚き、東京モーターショーでトップが来日すると真っ先に軽自動車メーカーのブースに足を運んで隅々まで車をチェックしていたなんて逸話もあるくらいです。
発表!軽自動車の人気ランキング
多くの人から選ばれている軽自動車ですが、その中でもどのモデルに人気が集まっているのでしょうか。ここでは、全国軽自動車協会連合会が毎月発表している『軽四輪車 通称名別 新車販売確報』をベースに人気モデルを見ていきましょう。
■2023年1~11月 軽自動車販売台数ランキング
車種 | メーカー | 通称名 | 本年累計 |
---|---|---|---|
乗用 1 | ホンダ | N-BOX | 211,704 |
2 | ダイハツ | タント | 147,600 |
3 | スズキ | スペーシア | 111,186 |
5 | ダイハツ | ムーヴ | 99,569 |
4 | スズキ | ハスラー | 76,309 |
8 | スズキ | ワゴンR | 67,450 |
9 | 日産 | ルークス | 64,547 |
11 | スズキ | アルト | 64,032 |
7 | ダイハツ | ミラ | 58,586 |
6 | ダイハツ | タフト | 54,109 |
12 | スズキ | ジムニー | 37,095 |
10 | 三菱 | デリカミニ/eK | 35,991 |
13 | 日産 | デイズ | 35,762 |
14 | ホンダ | N-WGN | 35,321 |
15 | 日産 | サクラ | 34,698 |
N-BOXやタント、スペーシアなどスーパーハイトワゴンの人気が続く
軽自動車の販売台数の上位はスライドドアを備えた軽スーパーハイトワゴンが占めています。4位はダイハツ「ムーヴ」となっていますが、本家であるムーヴはすでに生産が終了しており、この数字はムーヴキャンバスの販売台数になります。6位のスズキ「ワゴンR」の販売台数も、スライドドアモデルであるワゴンRスマイルが含まれています。
このことからもわかるように、現在人気のある軽自動車は
●スライドドア車
●室内空間が広いモデル
になります。
なぜこのようなモデルに人気が集中しているかというと、すでに軽自動車がファーストカーとして確固たる地位を確立しているから。子育て中のファミリーでも便利に使え、年配の親を介護している人たちにとっては開口部が広くて床も低いスライドドアがマストアイテム。休日に趣味を楽しむ若者もたくさんの荷物を積んで遊びに行くことができます。
デザインも同一モデル内に複数の選択肢があり、コストを抑えながらも上質さを感じさせる素材を採用して購入後の満足感を高めています。
これらはひとえに軽自動車メーカーの努力の賜物といえるでしょう。
人気1位:ホンダ「N-BOX」
日本で一番売れている軽自動車の絶対王者
初代がデビューして以来、軽自動車の販売台数ナンバーワンに君臨し続けるN-BOX。2023年10月には満を持して3代目にフルモデルチェンジしました。つまり、このランキングはモデル末期だった2代目N-BOXが叩き出したものです(なのでここでは最初の写真は先代を掲載しています)。
普通の車はモデル末期になると販売台数はかなり落ち込むものです。もうすぐ新しいモデルが登場するのだからそれを待とうという人が多くなりますし、そもそも販売台数が落ちてきているからモデルチェンジする必要があるのですから。ところがN-BOXはモデル末期でも販売台数が落ち込む気配がなく売れ続けました。これは初代のモデル末期にも見られた現象。
新型N-BOX。左が標準車、右がカスタム
だからこそN-BOXは外観イメージを初代から大きく変えることなく、中身を進化させる手法を取っています(とはいえ、比べてみると外観も結構変わっていることがわかります)。
一方、N-BOXカスタムは新型で外観イメージを大きく変え、これまで以上に上質なデザインになりました。標準車とカスタムで異なる路線を打ち出すことで、ユーザーの多彩なニーズに応えているのです。
人気2位:ダイハツ「タント」
ピラーレススライドドアを採用する唯一無二の軽自動車
現在の軽スーパーハイトワゴンブームの先駆けは、2007年12月に登場した2代目タントでした。2003年11月に登場したタントはスペース効率を高めたモデルとしてヒットしましたが、リアドアが一般的なヒンジ式だったこともあり、ワゴンRやムーヴなどの軽トールワゴンから王者の座を奪うほどではありませんでした。ところが2代目タントは助手席側にスライドドアを採用(運転席側はヒンジ式)。しかもスライドドアにピラーを内蔵して、スライドドアと助手席ドアを開けると驚きの大開口部が出現する『ミラクルオープンドア』を世の中に提案したのです。
子育て世代を中心に2代目タントは選ばれるようになり、それとともに「軽スーパーハイトワゴンって便利!」と感じる人が増えました。そのためスズキはパレット(現在のスペーシア)、ホンダはN-BOXを市場に投入したのです。
その後もダイハツはタントのフルモデルチェンジのたびにミラクルオープンドアを使った軽自動車の新たな利便性を提案しながら、この機能を大切に育ててきました。そして現行型はタント・タントカスタムに加えてSUVテイストのタントファンクロスを投入。これが人とは違ったものに乗りたいという人に支持されています。
人気3位:スズキ「スペーシア」
マイルドハイブリッドでライバルを寄せ付けない低燃費を実現
スペーシアは2023年11月に3代目へとフルモデルチェンジ。つまりN-BOX同様にこのランキングには最新モデルはほぼ反映されていません。モデル末期の先代(写真)が記録したものです。
スペーシアをはじめ、スズキの軽自動車はHEARTECTというプラットフォームを使っています。HEARTECTの特徴は高剛性でありながら圧倒的に軽いこと。2代目N-BOXと2代目スペーシアを比べてみると、N-BOXのGが890kgなのに対し、スペーシアのハイブリッドGは850kgと40kgも軽くなっていました。さらにコンパクトなモーター(ISG)が発進時などにエンジンをアシストするマイルドハイブリッドを搭載。これらによりスペーシアは軽スーパーハイトワゴンナンバーワンの低燃費を実現。これは現行型にも継承されています。
先代スペーシアはスペーシア・スペーシアカスタムに加え、アウトドアテイストを盛り込んだスペーシアギアをいち早く投入。さらに運転席から後ろの使い勝手を高めて遊びや仕事で便利に使える商用モデルのスペーシアベースを投入。間口を広げてユーザーの多様な使い方に応えていました。
新型はカスタムに力を入れたようで外観は雑貨のようだった先代に比べて力強さを増しました。商用モデルのスペーシアベースは継続生産されていますが、クロスモデルのスペーシアギアはおそらく2024年に新型として追加されるので販売ランキングの上位を伺いそうです。
人気4位:ダイハツ「ムーヴキャンバス」
トールワゴンでもスライドドアが欲しいという声に応えて大ヒット
スライドドアは開口部が広くないと乗り降りしづらいため、軽スーパーハイトワゴン(と軽ワンボックス)の専売特許となっていました。しかし「軽スーパーハイトワゴンほどの高さは必要ないけれどスライドドアは欲しい!」という声が意外と多かったのも事実。とくに独身世代はスーパーハイトワゴンだと広すぎると感じる人が多かったようです。
そこで全高が1,700mm以下のボディでスライドドアを搭載したモデルを開発。それが初代ムーヴキャンバスでした。これまでにない利便性を備えたムーヴキャンバスは大ヒット。2022年7月にフルモデルチェンジした2代目も多くのユーザーから支持されています。
ムーヴキャンバスはバスのような箱型デザインを採用し、ルックスもかなりかわいい方向に振っていますが、意外と男性が運転している姿も見かけます。独身女性をターゲットにしたモデルですが、幅広い層から支持されたことでランキング上位に入ったのでしょう。
人気5位:スズキ「ハスラー」
軽でもSUVに乗りたいという人に支持された
SUVが世界的に大ヒットするようになったのは2010年代に入ってから。元々は大型のものが多かったものの、多くの人から選ばれるようになると、もっとコンパクトなものに乗りたいという声も増えてきます。そして多くのメーカーからコンパクトSUVが登場しました。コンパクトなものが出てくれば、当然軽自動車ユーザーからもSUVに乗りたいという声が上がります。そしてスズキが世に送り出したのが、2014年1月に登場した初代ハスラーでした。
実はハスラー登場以前も軽SUVは存在していましたが、ジムニーという絶対王者が存在していたため、他メーカーもそこをベンチマークにもう少し街乗りに適したものを開発していました。それもあってメジャーな存在にはならなかったのです。初代ハスラーはワゴンRをベースに開発し、大径タイヤやゴツいバンパーなどでSUVテイストを演出。街乗りでもまったく違和感なく使えるモデルだったことがヒットの理由でした。
2019年12月に登場した2代目は初代のデザインをモチーフにしながらも、四角さを増してSUVテイストがアップ。インテリアもアウトドアギア感を盛り込み、見ているだけでワクワクするモデルに仕上げられています。
人気6位:スズキ「ワゴンR」
軽でも広い!を世に知らしめたモデルは今でも健在
1993年9月に登場した初代ワゴンRは狭くて当たり前だった軽自動車の概念を変え、社会現象といってもいいほどの大ヒットモデルとなりました。これ以降、軽自動車はスペース効率を追求するようになったのです。
軽スーパーハイトワゴンが軽自動車の主流になったことで軽トールワゴンはやや影が薄くなりましたが、2017年2月に登場した6代目ワゴンRはマイルドハイブリッドを搭載し、スライドドア車には搭載できない収納を用意するなどして、現在でも一定の支持を得ています。3種類のデザインを用意してユーザーの多様なニーズに対応したのも面白い部分です。
2021年8月にはムーヴキャンバスのライバルモデルとなるスライドドアを搭載したワゴンRスマイルを投入。シンプルなデザインは愛着を持って長く使えることを狙ったもの。居心地の良さを追求したインテリアも好感が持てる部分です。
人気7位:日産「ルークス」
軽スーパーハイトワゴンに高級感を盛り込んだ
2002年まで日産のカーラインナップには軽自動車がありませんでした。「子どもが免許を取ったから軽が欲しい」「セカンドカーに軽が欲しい」とお客さんがやってきても日産のお店では販売できる車がありません。そこで日産は2002年にスズキからMRワゴンのOEM供給を受けてモコとして販売します。
その後、日産と三菱がパートナーシップを締結。共同で軽自動車を開発するようになりました。軽スーパーハイトワゴンは2014年2月にデイズルークス(三菱はeKスペース)を発売し、2020年3月のフルモデルチェンジでルークスに車名変更しました。
数々の先進安全装備やプロパイロットなどをいち早く搭載し、内外装は軽自動車であることを感じさせない高級路線を打ち出すことでライバルと差別化を図り、一定の支持を得ています。
人気8位:スズキ「アルト」
いつの時代も庶民の味方。購入価格も維持費も安い!
「アルト47万円」という有名なキャッチコピーで1979年に登場した初代アルトのコンセプトは、最新モデルにも受け継がれています。ベーシックな軽セダンに街乗りで快適に走るための必要十分な機能を盛り込むことで価格を抑える。いつの時代もアルトは庶民の味方であるといえるでしょう。
先代アルトから採用されたスズキのプラットフォーム『HEARTECT』により、先々代比で約60kgも軽量化した650kgという車両重量を実現。これは燃費性能にダイレクトに効いてきます。もちろん単に燃費がいいだけでなく走りもいいため、ビジネス需要だけでなく個人で所有する人も多くいるのです。現行型はマイルドハイブリッド搭載グレードを設定することで、燃費性能はさらに高まりました。
アルトの販売台数にはかわいいルックスで特に女性からの人気があるアルトラパンの台数も含まれています。アルトラパンは先代アルトをベースに開発されているためマイルドハイブリッドは搭載していませんが、WLTCモードで26.2km/Lという驚きの低燃費を達成しています。
人気9位:ダイハツ「ミラ」
車の基本性能を磨き上げて低燃費を達成
通称名で『ミラ』と表記されていますが、こちらはミライースとミラトコットになります。ミライースはミラに変わるダイハツのベーシックモデルとして2011年9月に登場しました(ミラは2018年4月まで販売)。既存部品や技術を徹底的に精査することで、コストを掛けずに燃費性能を高めた『イーステクノロジー』を取り入れた初代ミライースは、ハイブリッド、電気自動車に続く“第3のエコカー”として登場しました。
初代・FFモデルのデビュー時の燃費性能はJC08モードで30.0km/L。ミライースのすごかったのは、この数値にあぐらをかかず、さらに改良を加えて、初代後期モデルでJC08モード35.2km/Lまで燃費性能を高めたことでした。
2017年5月に登場した2代目(現行型)はイーステクノロジーによる低燃費はもちろん、安全性能や快適性能も高められました。そしてデザインも立体感のあるヘッドライトなどで高級感が高められました。
ミラトコットはすでに生産中止となりモデル末期には販売が芳しくありませんでしたが、四角丸いシンプルなデザインでデビュー時は人気があったモデルです。
人気10位:ダイハツ「タフト」
開放感にこだわった軽クロスオーバー
スズキ ハスラーが大ヒットしたことで一気に盛り上がった軽クロスオーバー。ダイハツとしては指を加えて見ているわけにはいきません。そこでダイハツが投入したのがこのタフトです。現行型タントから採用が始まったダイハツの新しいDNGAプラットフォームを採用し、安定感のある乗り味と広い室内空間を実現しました。
SUVを買ったら、海や山など自然の中に出かける人も多いでしょう。そこでタフトはルーフに大きなガラスルーフを採用して、開放感を演出。夜にシートを倒して車内から星空を見上げるという使い方もできます。また、野外で遊んだら道具や洋服は汚れたり濡れたりするもの。タフトは荷室に樹脂製のデッキボードを採用して車内が汚れてもさっと拭き取れるようにするなど、SUVとしての使い勝手が高められています。
ハスラーが丸目なのに対し、タフトは角目で差別化を図っています。ボディも箱型にしてフェンダーを強調したデザインにすることで、SUVらしさを前面に打ち出しました。
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タイプ別 専門家がおすすめする軽自動車ランキング
ここからは数ある軽自動車の中からどれを選んだら良いか迷っている人のために、タイプ別におすすめモデルを紹介します。それぞれの車の利点を中心に紹介するので、クルマ選びの参考にしてください。
スーパーハイトワゴン+スライドドア付きトールワゴンのおすすめベスト3
スライドドアを採用したモデルは、子育て世代から年配者まで便利に使える軽自動車です。室内空間も広いため、車で遊びに行きたい人にもピッタリ!軽自動車のスタンダードなカテゴリーだからこそ、各社の最新技術が惜しみなく投入されています。
おすすめ1位:スズキ「スペーシア/スペーシアカスタム」
リアシートに便利な機能を追加し快適性がアップ!
全グレードにマイルドハイブリッドを搭載して、軽スーパーハイトワゴンとは思えない圧倒的な低燃費(ハイブリッドG・FF/WLTCモード25.1km/L)を実現。先進安全装備もステレオカメラから画角が広がった単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせた『デュアルセンサーブレーキサポートII』に変更され、交差点での右左折時や出合い頭にも衝突被害軽減ブレーキが作動し、アダプティブクルーズコントロール使用時にカメラがカーブを認識して手前で減速する機能も追加されました。
リアシートの座面には前後可動可能なエリアを設定し、オットマンやレッグサポート、シートに置いた荷物の落下防止ストッパーとして使えるようにしています。小さな車でも乗る人みんなが快適に過ごせるようにという心配りを感じる装備です。
リアシートを格納した際は、フロアが先代以上にフラットになるよう設計されたため、自転車のような大きな荷物が積みやすくなっています。軽スーパーハイトワゴンユーザーは車に自転車を積みたいという人が多いため、この利便性には注目して損はありませんよ!
おすすめ2位:ホンダ「N-BOX/N-BOXカスタム」
軽自動車に乗っていることを忘れさせてくれる高級感が魅力
初代からのイメージを踏襲しつつ、新しさを感じさせるデザインを踏襲したN-BOXと、立体感のあるグリルと横一文字に配置されるシグネチャーライトでプレミアム感が演出されたN-BOXカスタム。N-BOXは基本的にはワングレードで、エクステリアオフホワイトのドアミラーやアウタードアハンドル、ボディ同色のホイールキャップなどでデザインを高めた『ファッションスタイル』を選べるようにしています。
ボディやシャシーは先代のものを継承しつつ、遮音材などを多用して静粛性が高められました。エンジンやCVTも先代から継承。その上でDVTは変速制御を見直すことでスムーズな走りを実現しています。
内外装の上質さは初代から続くN-BOXならではの利点。子どもが大きくなったのでもうミニバンじゃなくても大丈夫という人も、「軽になってしまったし……」と妥協せずにカーライフを楽しむことができますよ。
おすすめ3位:スズキ「ワゴンRスマイル」
スーパーハイトワゴンよりちょっと低い全高は、実はちょうどいいサイズ
ワゴンRの名称がつけられたスライドドアタイプの軽自動車。これは軽トールワゴンと同等の全高のボディにスライドドアを搭載していることを意味します。広大な室内空間がウリの軽スーパーハイトワゴンは、たとえば独身の人だと「こんなに広いスペースはいらない」とか、「便利なのはわかるけれど背が高すぎて外観がちょっと好きじゃない」という人もいます。でもこのサイズ感ならそんな人も選びやすいはず。
グレードはガソリンエンジンのエントリーグレードとマイルドハイブリッド搭載グレードが用意されます。面白いのはベースとなるデザインは代わりませんが、ガソリン車とマイルドハイブリッド車でグリルやライト周りの素材を変えて車のイメージを変えていること。パワートレインの違いだけでなく、デザインの好みでグレードを選ぶことができるようになっています。
先進安全装備は十分満足できる内容のものが搭載されますし、車速をはじめさまざまな情報が表示されるヘッドアップディスプレーをオプション(セーフティプラスパッケージ装着車)で選べば、最小限の視線移動で運転することができますよ。
SUV・クロスオーバー軽自動車のおすすめベスト3
コンパクトSUVよりも小さな軽SUV・クロスオーバーですが、雪道や未舗装路などを走る際のサポート機能が搭載されているので、安心してアウトドアレジャーに出かけることができます。大型SUVが尻込みするほどの悪路走破性が与えられたモデルもありますよ!
おすすめ1位:スズキ「ハスラー」
カッコかわいいデザインが魅力の大ヒットモデル
トールワゴンの使い勝手と、SUVの力強いルックスをクロスオーバーしたハスラーは、「軽でもカッコいいSUVに乗りたい!」という人たちから支持されて大ヒット! 2代目となる現行型はそのイメージがさらに高められています。中でも厚みのあるフロント部や切り立ったフロントガラス、大径タイヤが力強さを強調。2トーンカラーモデルのルーフ部はオープンモデルのSUVが幌を付けたようなデザインになっています。
インテリアはインパネに3連ガーニッシュを採用。スポーツウォッチのようなデザインは遊び心たっぷり! フロントシートの差し色もアクティブなイメージを演出しています。
大径タイヤは単に見た目の力強さを演出するだけでなく、180mmという最低地上高を確保することに役立っています。フロントのアプローチアングルは29°、リアのデパーチャーアングルは50°と、SUVとしての機能性も十分! 4WD車には雪道で車体が滑るのを抑制するスノーモードや、ぬかるみでタイヤが空転した際にグリップ力を高めるグリップコントロール、急な下り坂でブレーキペダルを踏まなくても速度を抑えてステアリングコントロールに中注できるヒルディセントコントロールなどが備わります。
おすすめ2位:三菱「デリカミニ」
スライドドアタイプの軽スーパーハイトワゴンに悪路走破性をプラス
日産との共同開発で2020年3月にデビューしたeKクロススペース。兄弟車である日産 ルークスは2023年6月にマイナーチェンジされましたが、eKクロススペースはこのタイミングでデリカミニという新型車に生まれ変わりました。三菱のデザインアイデンティティであるダイナミックシールド新たな形に昇華させ、タフな中にもカッコかわいいイメージを盛り込んだことで大ヒット!CMに登場する『デリ丸。』もかわいいですよね。
ただ、デリカミニは単にスタイルをSUVテイストにしただけのモデルではありません。三菱の歴史あるブランドであるデリカの名を冠するにあたり、とくに足回りを徹底的に作り込んで、未舗装路での走りの性能が高められました。
4WDモデルのみに採用される専用のショックアブソーバーは、オフロードテストコースを走り込んで開発。大径タイヤを履くことで最低地上高も高められました。4WDシステムも前後輪間の回転速度差をわずかに設定して駆動力を常に4輪に配分するよう制御されています。
おすすめ3位:スズキ「ジムニー」
プロ仕様の性能が与えられた本気のクロスカントリー車
山の中や豪雪地帯などで働く人も安心して車で移動できる屈強な性能が与えられたジムニー。昨今は都市部で使う際の快適性を高めたSUVが主流ですが、ジムニーはデビューから50年以上もの間、本格クロカンとして進化し続けています。2018年7月に登場した現行型は8色(+2トーンカラーを設定)のボディカラーが用意されています。これらも黄色やブルーはレスキューなど山の中などで目立つことが重要なシーン、逆にグリーンなどはハンティングなどで目立たないことが重要なシーンに合わせています。つまりボディカラーも機能の一部になっているのです。
ジムニーといえばパートタイム4WDやリジットアクスルサスペンション、ラダーフレームといったクロカンモデルとしての性能を高める機能を採用し続けているのは有名な話。ほかにも1速と2速を超ローギア―ドにして悪路や急斜面を走れるようにしていたり、ステアリングの歯車形式を今や乗用車ではほぼ絶滅したボール・ナット式を採用し続けて悪路を走った時に生じる路面からのキックバックを軽減していたりします。ちなみに前輪のディスクブレーキのキャリパーはサイドではなく上側についています。これは悪路を走った際にキャリパー内に入った砂利が落ちやすくなるため。
現在の軽自動車はパッケージング性能に優れているため4人乗車でも快適に移動できます。しかしFRレイアウトのジムニーの車内は狭く、4人で移動するのは大変だし、後席を格納しないと荷物も満足に積めません。このようにかなり特殊なモデルなので誰にでも気楽におすすめできるモデルではありません。でも、一度は本物を味わってみたい、高性能ダイバーズウォッチなど本気のスペックのものを所有したいという人は、ぜひチャレンジしてみてください。
トールワゴン+軽セダンのおすすめベスト3
軽スーパーハイトワゴンのブームに押されてやや影が薄くなってしまいましたが、トールワゴンや軽セダンにも魅力的なモデルはたくさんあります。デザインにこだわったもの、燃費性能を高めたものなど、おすすめモデルを紹介します。
おすすめ1位:ホンダ「N-ONE」
愛らしいデザインと上質なインテリアで独自の世界観を構築
ホンダ初の乗用車であるN360のデザインをモチーフにした初代N-ONEが登場したのは2012年11月。2020年11月に登場した2代目もそのイメージを踏襲し、丸みを帯びた愛着のわくデザインを採用しています。インテリアはシンプルでありながら上質さを感じさせるデザインを採用。とくにインパネガーニッシュはパネルをえぐるようにデザインしたことで広さを感じられるように設計されました。
スペース効率を高めた軽自動車ではフロントシートをベンチシートにするのが主流。でもN-ONEはあえてセパレートタイプのシートを採用してプライベート感とクラスレスな高級感が演出されています。特別仕様車のスタイル+アーバンはブラウンのシートやタンウッド調のインパネガーニッシュでホテルのラウンジのような空間に仕立てられています。
N-ONEのもうひとつの魅力は走りの良さ。軽量ボディとしっかり動く足回りにより軽快な走りを味わえます。スポーティグレードのRSにはCVT以外に6速MTも設定。N-ONEオーナーズカップというワンメイクレースも開催されています。
おすすめ2位:スズキ「アルト」
マイルドハイブリッド搭載で、燃費性能は無敵!
近所の買い物や送迎などに使えるセカンドカーを探している人におすすめしたいのがアルト。1,064,800円〜という低価格で手に入れることができるので、購入予算を抑えたい人にピッタリです。軽スーパーハイトワゴンに比べると車内は狭くなりますが、後席にも大人が座れるだけのスペースはしっかり確保されています。
現行型はアルトで初めてマイルドハイブリッド搭載グレードを設定。マイルドハイブリッド車は軽自動車ガソリン・ハイブリッドクラスでナンバーワンの低燃費となるWLTCモード27.7km/Lを達成。ガソリンモデルも25.2km/Lという低燃費です。
手の届く範囲に収納はたくさんあるし、上級グレードのハイブリッドXにはキーレスプッシュスタートシステムも備わるので、快適性も十分満足できるもの。強いて難点を揚げるとしたらリアシートが左右分割で格納できないことと、ハイブリッドX以外はリアシートにヘッドレストがつかないことでしょうか。
おすすめ3位:日産「サクラ」
街乗りに便利な軽EV
考え方は人それぞれですが、筆者は街乗り中心でそこまで1回の走行距離が長くならない車こそ電気自動車にピッタリと思っています。軽EVのサクラはリーフの半分ほどのバッテリーを搭載しているため、航続距離はWLTCモードで180km。でも街乗り中心ならこれだけ走れば十分ですし、バッテリーが小さい分車両重量が軽くなるから航続距離を伸ばすことができます。
暖房は少ない電力であたためることができるヒートポンプシステムを採用。抗菌仕様のステアリングやシートなど、質感が高くデザイン性に優れたインテリアなど、オーナーの所有欲をくすぐる装備も満載です。
気になるのは価格。ビジネス利用を想定したSで2,494,000円、パーソナルユースを想定したグレードだと2,549,000円〜と、ガソリン車やマイルドハイブリッド車に比べると高価になります。ただ、国からの補助金や居住地によっては自治体からの補助金が出るので、それを活用すれば一般的な軽自動車と同じ感覚で買うことができます。
失敗しない軽自動車選びのポイント
たくさんある軽自動車のなかから自分にピッタリの一台を選ぶためにはどんな部分に注目するといいのでしょう。買ってから後悔しないためのポイントを解説します。
必要な荷物は積めるかを必ず確認する
パッケージングに優れているとはいえ、車内のスペースに限りがある軽自動車。後部座席を使用している状態だとラゲッジスペースは決して広くありません。そのため、たとえば遊びに使う道具や小さな子どもと出かける際に使うベビーカーなど、これが「積めないと困る!」という荷物は購入前にお店で積めるかどうかを確認させてもらいましょう。
軽自動車は後席を格納したり、前席と後席を繋げて長尺物を積めるようにしたりできます。なので、どういう形にすれば荷物を積めるかも考えてみましょう。わからない場合は店員さんに確認しながら行ってください。必要な荷物を積む際は、積んだ状態で何人乗車できるかも確認を。たとえば4人で乗る必要があるのに後席を格納しないと荷物が積めないのであれば、軽自動車は見送ったほうがよくなります。
試す際は必ずお店の人に声をかけて許可をもらってから行うこと。なぜなら荷物によっては内装に傷をつけてしまう可能性があるからです。
スライドドアは必要かどうかを考える
軽自動車には後部座席のドアが一般的なヒンジ式のタイプとスライドドアがあります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、自分にはどちらが合っているかをじっくり考えてみましょう。
■ヒンジ式ドアのメリット
・ドアが軽く開閉が楽
・車高が低い車でも採用できる
■ヒンジ式ドアのメリット
・風が強いと風の力でしまってしまうことも
・ドアを開けた際の振り出し量が多いので隣の車にドアをぶつけてしまう危険性がある
■スライドドアのメリット
・ドアを開けた状態でキープしやすく、チャイルドシートに子どもを乗せるときや年配者の乗降が楽
・電動スライドドアがついていれば開閉が楽
■スライドドアのデメリット
・開閉に時間がかかる
・構造上ドアが重くなる分車両重量が増えて、燃費には悪影響
燃費性能にはどこまでこだわるべきかを検討する
燃費を最優先に選ぶなら、車両重量が軽い軽セダンになります。逆に使い勝手の良さを考えると軽スーパーハイトワゴンがベスト。ただし車両重量が重い分、軽セダンに比べると燃費は悪くなります。
ヒンジ式ドアの軽セダンやトールワゴンでも後部座席にチャイルドシートをつけることはできます。ただ、子どもをチャイルドシートに乗せたり、必要な荷物を積んだりすることを考えると、多少燃費は落ちても軽スーパーハイトワゴンのほうが便利。逆に自分一人で乗る機会が圧倒的に多いなら、軽セダンでも不便を感じることはないでしょう。
スペースに限りがある軽自動車選びでは、燃費と使い勝手のバランスを考えることが大切です。
デザインや内装の質感が自分好みかを考える
軽自動車は一つの車種に標準グレードとカスタムグレードが設定されるケースが多くなります。両車はデザインが大きく異なるので、選ぶ際はどちらが自分好みかをよく考えましょう。標準車とカスタムでは外観デザインだけでなくインテリアの色味や質感が異なるケースもあります。
また、標準車とカスタムでは装備やパワートレインが異なる車種もあります。よくあるのが、ターボエンジンがカスタムにしか設定されていないケース。高速道路や坂道が多い場所を走る機会があるのでターボ車が欲しい。でもデザイン的には標準車のほうが好みという場合、どちらを優先させるべきかよく考えてから選びましょう。
これからモデルチェンジが予想される注目モデル
2024年も各社からさまざまな新型車が発売されることが予想されます。ここでは今年登場しそうな軽自動車を紹介します。ただし、ダイハツ車はムーヴのモデルチェンジが予想されているものの、原稿執筆時点で認証の不正問題によって新型車発表が流動的なため割愛します。
ホンダ「N-BOXクロスモデル」(登場予想:2024年秋)
三菱「デリカミニ」がヒットモデルになり、ダイハツが2022年10月に追加発売したタントファンクロスもヒット。先代スズキ「スペーシア」にはスペーシアギアが設定されヒットしました。今、軽スーパーハイトワゴンにSUVテイストを盛り込んだクロスオーバーモデルが注目を集めています。
ホンダがN-BOXにクロスオーバーモデルを投入するという噂は以前からありましたが、今年はそれが具現化しそうです(写真は現行型N-BOX)。
N-BOXは初代に荷室の使いやすさを高めて遊びに便利な仕様にしたN-BOX+を発売しました。N-BOXのクロスオーバーは力強さを感じさせるSUVテイストの外観にして、シートや荷室に撥水処理を施して、濡れた荷物や汚れた荷物も気にせず積めるようにすることが予想されます。
スズキ「スペーシアギア」(登場予想:2024年夏)
2023年11月に登場した新型スペーシア。先代は標準車のほかにスペーシアカスタム・スペーシアギア・スペーシアベースと多彩なラインナップが発売されましたが、新型は標準車とスペーシアカスタムのみの展開になっています(スペーシアベースは先代を継続販売)。
アウトドアテイストを盛り込んだスペーシアギアは先代でも人気があったモデル。フルモデルチェンジで消滅ということはないはずです。標準車・カスタムより少し遅れて発売されることが期待されます(上の写真は先代モデル)。
新型でもシートや荷室に撥水加工を施し、アウトドアの使い勝手を高めてくるはず。リアシートのオットマン機能も野外で便利に使えるようになるのではないでしょうか。
スズキ「ワゴンR」(登場予想:2024年冬)
2017年2月にフルモデルチェンジした6代目ワゴンRはすでにデビューからかなりの時間が経過しています。そろそろ新しいモデルが登場しても不思議ではありません。
実は時期ワゴンRはEVバージョンがラインナップされるのではないかという噂があります。というのも、スズキは2030年までにEVを6モデル投入することを予告していて、その第一弾がワゴンRになるのではないかというのです。現在、軽EVは日産「サクラ」(と三菱「eKクロスEV」)の独壇場。この状況にスズキが黙って指をくわえているわけがありません。
もちろんガソリンエンジンやマイルドハイブリッドもラインナップされて、多様な選択肢が提示されるでしょう。
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人気の軽自動車に関するよくある質問
最後に軽自動車を欲しいと思っている人たちが疑問に思うこととその答えをまとめてみました。クルマ選びの参考にしてみてください。
軽自動車で一番人気の車種は?
2012年から、軽自動車販売台数ナンバーワンに君臨し続けているのはホンダ 「N-BOX」です。N-BOXがヒットしているのはスペース効率を高めた軽スーパーハイトワゴンであることがあげられますが、理由はそれだけではありません。内外装の質感を高めて所有する満足度を高めていることや、走りを磨き上げて、街乗りから高速道路まで不満なく移動できるようにしていることも大きなポイントです。軽自動車とは思えない質感にすることで、軽自動車を探している人だけでなく、登録車が欲しいと思っていた人も獲得し、不動のナンバーワンになっているのです。
一番燃費の良い軽自動車は?
軽セダンのスズキ「アルト」です。現行型アルトは2021年12月にフルモデルチェンジ。最大のトピックはアルトとして初めてマイルドハイブリッドシステムを搭載したことです。減速エネルギーを利用して発電した電気を使って、もっとも燃料を消費する発進時や加速時にモーターがエンジンをアシスト。これによりWLTCモードで27.7km/Lという軽自動車ナンバーワンの低燃費を実現しました。マイルドハイブリッド非搭載車でも25.5km/Lという低燃費になります。
軽自動車の寿命って何年?何万キロで買い替える?
軽自動車でも消耗部品やオイルを定期的に交換し、きちんとメンテナンスしていれば、長く乗り続けることができます。ただ、新車登録から10年・10万kmを超えてくると、メンテナンスにそれなりの費用がかかる消耗部品の交換が必要になったり、樹脂部品の劣化が目立つようになったりする可能性が出てきます。とはいえ最近の車は部品の耐久性がよくなっているので、十分なメンテナンスを行なっていれば10年以上経過しても元気に走ってくれる可能性は十分あります。
価格が一番安い・一番高い軽自動車は?
軽乗用車でもっとも価格が安いのはダイハツ「ミライース」のエントリーグレードであるB(860,200円)になります。ただ、現在ダイハツはすべての車が出荷停止になっているため、購入することができません。ダイハツ車を除くと、最も安いのはスズキ「アルト」のエントリーグレードであるA(1,064,800円)になります。反対に最も高い軽自動車は軽EVの日産「サクラ」の上級グレードであるG(3,040,400円)になります。
ダイハツとスズキはどっちが売れていますか?
全国軽自動車協会連合会が発表している『軽四輪車 新車販売確報』によると2023年1〜11月の新車販売台数はスズキが493,529台で、ダイハツが524,861台。つまり日本一軽自動車を販売しているのはダイハツでした。ただ、報道にあるようにダイハツは安全性を確認する試験などで不正をしていたことが発覚。これにより全車種を出荷停止にしています。そのため2024年は販売台数トップになることは絶望的で、スズキがもっとも軽自動車を販売するメーカーになりそうです。
※この記事は2023年12月時点の情報で制作しています