【2023-2024】本当に燃費の良い車はコレだ!専門家がずばり解説
更新日:2024.12.06購入後の維持費で大きなウェイトを占める燃料代。走るためにどれだけ燃料を消費するかは車によって大きく変わります。それを比較するために、燃料1Lでどれくらいの距離を走るかを表したのが燃料消費率=燃費です。燃費を左右する要素には何があるのか、ボディタイプごとに燃費がいい車種は何か、そして燃費はもちろん使い勝手なども考えるとどのモデルを選ぶのがベストな選択か、専門家の目線でじっくり解説します。
【寄稿】
フリーエディター・ライター
高橋 満
【この記事のポイント】
✔カタログ燃費と実際の燃費はだいぶ縮まったとはいえ異なることも多い。使用シーンによっても燃費の良い車は変わってくる。
✔車選びの基本は自分の使い方にあったボディタイプを選ぶこと。その上でそのボディタイプの中で燃費の良い車を探すべき
✔ハイブリッドやクリーンディーゼルの燃費は確かに良いが、車両価格が高くなるデメリットもある。何年使う予定か、年間の走行距離はどのくらいか、なども考慮しよう。
- 「燃費の良い車」とは?その定義と特徴
- 燃費の良い車選びのポイント
- 人気ボディタイプ別「燃費の良い車」ランキングTOP5
- 買うならどれがいい?「燃費の良い車」専門家おすすめ車種はこれ!
- 燃費の良い車のメリット・デメリット
- 【まとめ】燃費の良さだけで選んではいけない!
「燃費の良い車」とは?その定義と特徴
そもそも、燃費とはどんなもので、なぜ燃費が良いといわれる車が多くの人から選ばれるのでしょうか。理由は購入後の維持費にあります。ここでは、燃費が良い車がどんなもので、どんな特徴があるかを解説します。
そもそも“燃費”って何?
燃費とは機械がどれだけの燃料を使って仕事をするかを表す数値です。車の場合は1Lの燃料でどのくらいの距離を走れるかを表しており、単位は“km/L”で表記されます。
燃費は車が型式指定を受けるための検査に必要な項目のひとつで、数値が公表されます。ただ、この数値は車が公道を走ったときの数値ではなく、『WLTCモード』という燃費を計測する国際基準で計測されたものになります。
WLTCモードは『市街地モード』(信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定)、『郊外モード』(信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定)、『高速道路モード』(高速道路等での走行を想定)を計測して算出されます。
日本では2018年10月から本格的に導入されていて、WLTCモードはそれ以前に使われていたJC08モードより、実際の燃費に近いといわれています。
車のWLTCモード燃費はカタログやウェブサイトに掲載される『主要諸元表』で確認することができます。現在は主要諸元表にWLTCモードとJC08モードが併記されているモデルが多く、たとえばワゴンRのハイブリッドFX-SというグレードだとWLTCモード燃費が25.2km/Lなのに対し、JC08モード燃費は31.0km/Lと、5.8km/Lも異なります。
カタログ燃費と実際の燃費が異なるのはなぜ?
前項で「WLTCモードはJC08モードより実際の燃費に近い」と書きました。しかし実際に車を走らせたときの“実燃費”はカタログに書かれる数値とは変わってきます。
なぜなら燃費は同じ車でも道のアップダウンや赤信号などによるストップ&ゴー、ドライバーのアクセルやブレーキの踏み方、車に積んでいる荷物の量、エアコンの使用状況などさまざまな要因により変わってくるから。極端にいえば、同じ人が同じ道を運転しても燃費は変わってきます。
カタログに記載されるWLTC燃費はすべての車が同条件で計測したもので、車種ごとの燃費を比較する“目安”として利用できます。乗っている車の実燃費は、最近では多くの車に燃費計がついているのでその数値で知ることができます。また、燃料を満タンにした上で次回満タン給油にした際の『走った距離÷給油量』で大まかな数値を知ることができます(満タン法)。
ただ、前述したように燃費は乗り方で大きく変わってくるので、どの数値もあくまで目安として見ておきましょう。
車の性能で燃費に影響を与えるのは?
車の性能や形状で燃費に影響を及ぼす代表的なものとして挙げられるのは、以下のものがあります。
●ボディサイズ(車両重量)
車はパワーユニットなどが同じなら、単純に重くなるほど燃費が悪化します。これは重いものを動かすために多くの力が必要=たくさんの燃料を消費するからです。また、大きな車は大人数で乗ったりたくさんの荷物を積む機会が増えたりするため、燃費が悪くなることが多くなります。
●パワーユニット
エンジンは一般的にガソリンエンジンよりディーゼルエンジンのほうが燃費はいい傾向にあります。また、ディーゼルエンジンの燃料である軽油はガソリンより安いので、燃料代を抑えることができます。
一般論ですが、エンジンは排気量が小さい方が燃費は良くなります。これは大排気量車ほどエンジンを動かすために多くの燃料を必要とするから。ただ、排気量1Lのエンジンと3Lのエンジンでは1Lエンジンの方が燃費が3倍良いわけではありません。また、小排気量のエンジンで大きな力を発生するためには高回転にする=燃料を多く消費するため、たとえば山道などでは小排気量車のほうが燃費が悪化するケースもあります。
現在は同一車種で普通のエンジンとハイブリッド機構を備えたエンジンがラインナップされているものも多くなります。ハイブリッドはエンジンに加えて電気モーターの力も利用して走行するシステムです。モーターが仕事をする分エンジンの仕事量が減り、さらに減速時にモーターが発電しバッテリーに蓄えることで燃料の消費量が少なくなります。小排気量の軽自動車より燃費がいいコンパクトなハイブリッドカーも多くあります。
●トランスミッション
トランスミッションも燃費に影響を与える要素です。日本車で現在主流になっているのはCVT。CVTはベルト(チェーン)を使って無段階に変速していくため、燃費的に効率のいい部分を使って走行できるシステムです。ATも最近ではギアの数が増えた多段ATが主流になっています。今や6速ATは当たり前で、日産では9速AT、レクサスでは10速ATを搭載するモデルもあります。ATのギア数が増えると高速域で高いギアを使ってエンジン回転を抑えることができ、燃費に効いてきます。
かつて燃費にこだわる人はMT車を選ぶ時代もありました。しかし現在は効率のいいCVT車が増えたこと、車の制御技術が向上したことなどにより、MT車とCVT車(AT車)ではほとんど燃費が変わりません。モデルによってはMTのほうがわずかに燃費が落ちるという車種もあります。
●形状(空力性能)
目には見えませんが、車は走行時に空気の壁をかき分けながら走っています。これには多くの力が必要になるため、いかにスムーズに空気を車体後方に流せるかで燃費性能が変わってきます。
低燃費を謳うモデルはフロントからリアまで流線型になっています。逆に箱型のミニバンや軽スーパーハイトワゴン、SUVなどは空力的に不利な形状ですが、フロントガラスを寝かせるなどして車体全面に当たる空気をスムーズに後ろに流す工夫が盛り込まれています。
●タイヤ
タイヤは数万点に及ぶ車の部品の中で、唯一路面と接している部品です。タイヤはゴムでできているため、回転する際に路面との間に摩擦が生じます(転がり抵抗)。現在は燃費性能を高めるため、転がり抵抗を少なくしたタイヤが登場しています。低燃費を謳う車は、低転がり抵抗のタイヤを採用しているものが増えています。
燃費の良い車選びのポイント
燃費が良い車に乗りたいと思っている人は、真っ先にカタログの諸元表をチェックするはず。でも燃費だけにこだわってしまうと、満足できる車選びができない可能性もあります。燃費のいい車を選ぶ際はどんなところに注目すべきかを考えていきましょう。
燃費の優先順位はあくまで2番目。自分の使い方に合ったボディタイプ選びが重要
車選びでは、まず“なんのために車を買うか”という目的をはっきりさせる事が重要です。たとえば家族や仲間とアウトドアを楽しむために車が欲しいのに、燃費最優先で軽自動車を買ってしまい荷物が積めないということになったら本末転倒です。
反対にメインとなる車がすでにあって、新しく買うものは近所の買い物や送迎がメインというのであれば、小さな車のほうが便利に使えます。
乗る人数や荷物の量など、スライドドアが必要か不要かなど、自分の使い方に合ったボディタイプや車のサイズを見極め、その中から燃費が良いものを探すことをおすすめします。
街中使用がメインなのか、よく遠出に出かけるのかで燃費の良い車は異なる
カタログの諸元表には燃費の数字が書かれているだけですが、車はタイプによって得意/苦手な走行シーンがあります。たとえば排気量が小さな軽自動車は高速道路を走るとエンジンの回転数が高くなるため意外と燃費が伸びません。逆に流れが一定な郊外の一般道だと速度域がそこまで高くないので、燃費が良くなるケースが多くなります。
ハイブリッドカーも高速道路より一般道のほうがガソリン車に比べた燃費差が大きくなります。これはハイブリッドカーが減速時の回生ブレーキにより発電した電気でモーターを動かすから。特に頻繁にアクセルから足を離す機会がある都市部の一般道だとバッテリーに電気を蓄えやすく、また発進時のモータ補助もあるのでガソリン車よりも好燃費が期待できます。反対にパワーが要求される高速道路などではエンジンを動かす時間が長くなってしまうので、思ったほど燃費は伸びません。
エンジンがもっとも燃料を消費するのは、停止状態から動き出す時。理由は重たい車を動かし始めるのに大きな力が必要だからです。そのため、ミニバンやSUVのような大型の車は街なかだとどうしても燃費が落ちてしまいます。反対に高速道路を一定速度で走っているときはエンジン回転数が高くならないので、そこまで燃費が落ちなかったりします。
カタログの諸元表の燃費部分にはWLTCモードの市街地モード、郊外モード、高速道路モードの数値も表記されています。あくまで参考数値ですが、他社と比較してみると、自分が欲しい車がどの走行シーンが得意か見えてくるはずです。
街なかを1〜2名で乗る機会が多いなら、マイルドハイブリッドに注目!
一口に“ハイブリッド”といっても、システムはメーカーにより異なります。
●トヨタ
ハイブリッドカーの先駆者であるトヨタは、複数のハイブリッドシステムをモデルに合わせて搭載しています。方式としてはシリーズパラレル式と呼ばれるもので、走行状態によりモーターのみ、エンジンのみ、エンジンとモーターの併用と、もっとも効率のいいパワーユニットで走行します。巧みな制御によりエンジンとモーターが切り替わるタイミングはほとんどわかりません。先駆者であるトヨタのハイブリッドシステムはいまだに燃費で日産やホンダのハイブリッドを凌いでいます。
●日産
日産は搭載されるエンジンが発電に徹し、その電気を使ってモーターを駆動して走行するシリーズ式を採用。日産では「e-POWER」という名称が用いられています。シリーズ式はモーターで走るので走行中も静かだったり(発電のためにエンジンが作動するとエンジン音は聞こえます)、電気自動車のような鋭い加速を味わえたりするという特徴があります。
●ホンダ
ホンダは「e:HEV」という独自のハイブリッドシステムを採用しています。これは日常でのほとんどの走行はモーターの力で行い、エンジンは発電用モーターを動かすために作動します。その意味では日産のe-POWERに近いですが、違いは高速道路を一定速度で巡航するようなシーンでは、モーターではなく効率のいいエンジンの力で走行することです。
これらのハイブリッドシステムは大きなバッテリーを搭載し、制御も複雑になるためガソリン車よりも高価になります。価格を抑える必要がある軽自動車や普通車の一部ではこれらと違う『マイルドハイブリッド』と呼ばれるシステムを搭載しています。
マイルドハイブリッドはモーター機能付きの発電機を搭載し、アイドリングストップから復帰する際に静かに再始動し、バッテリーの電力に余裕があればもっとも燃料を消費する発進時にモーターがエンジンをアシストして燃料消費を抑えます。スズキは「マイルドハイブリッド」、日産と三菱は「S-ハイブリッド」という名称が使われています。
システムがシンプルなので価格がそこまで高くならず、しかも燃費がもっとも悪くなる場面でモーターアシストが入るので燃費もガソリン車よりはいい。通勤や買物などストップ&ゴーが多いシーンで少人数で乗る人におすすめの機構です。
坂道が多い場所に住んでいるなら、軽よりコンパクトカーのハイブリッドがおすすめ
急な坂道が多い地域だと、排気量が小さい軽自動車はアクセルを思い切り踏み込む必要があるので燃費的には不利になります。そのため、選択肢としてはNAエンジンよりパワーがあるターボエンジン搭載の軽自動車があがってきます。
ただ、ターボエンジンでもアクセルを踏み込んで高回転まで回さければならないのは変わりません。
そこで、このようなエリアにお住まいの方におすすめしたいのが、コンパクトなハッチバックのハイブリッドカー。ハイブリッドカーならエンジンとモーターの両方を使って走れるので、坂が多いエリアでも余裕をもって走らせることができます。しかも電気を使うモーターがエンジンをサポートするので、ターボ車に比べると燃費はそこまで悪化せずにすみます。
たとえばトヨタ「ヤリス」なら、ハイブリッド車でも200万円をわずかに超えるくらいから購入可能。軽自動車のターボ車と価格はあまり変わりません。
高速道路を走る機会が多いのであればディーゼルも視野に
クリーンディーゼルエンジンは、NOx(窒素酸化物)やPM(スス)を除去して排ガスを浄化するシステムが搭載されたディーゼルエンジンのこと。除去したNOxやPMは後処理で除去します。そのうちのひとつがDPF再生と呼ばれるもので、装置がキャッチしたPMを再燃焼させてキレイにします。
DPF再生は車が自動で行いますが、再生はエンジンの回転数が上がって水温が高くなったところで行います。再生には5分程度の時間がかかるため、短距離しか乗らない人だと自動再生中にエンジンを止めてしまって燃焼しきれないということが起こる可能性があります。ディーゼルエンジンは熱効率が良いため、水温が上がるのにガソリン車よりも時間がかかります。そのため「ちょい乗り」を繰り返していると、そもそも再生がスタートするところまで水温があがらないことも起こり得ます。
そのため、ディーゼル車は長距離を走る機会が多い人に向いています。高速道路を走る機会が多いなら、燃費がよくて燃料代も安いクリーンディーゼル車も検討してみましょう。
人気ボディタイプ別「燃費の良い車」ランキングTOP5
ここからはタイプ別に燃費の良い車をランキング形式で紹介します。まずはどのような使い方をするかを熟考し、その上で燃費に着目していきましょう。
軽自動車セダン&トールワゴンのTOP5
ボディが軽いため燃費性能に優れる軽セダン&軽トールワゴン。このカテゴリーではマイルドハイブリッドを搭載するスズキの車種が上位を占めています。
●1位:スズキ「アルト」27.7km/L(WLTC)
●2位:スズキ「アルトラパン」26.2km/L(WLTC)
●3位:スズキ「ワゴンR」25.2km/L(WLTC)
●4位:スズキ「ワゴンRスマイル」25.1km/L(WLTC)
●5位:スズキ「ハスラー」25.0km/L(WLTC)
●5位:ダイハツ「ミライース」25.0km/L(WLTC)
「アルト47万円」という初代のキャッチコピーからも分かる通り、「アルト」は徹底的に価格を下げて庶民の足としての需要を満たすモデルとして登場しました。これは2021年12月に登場した9代目アルトにも受け継がれています。
そんなアルトもついにマイルドハイブリッドシステム搭載グレードを設定。これにより他モデルを大きく引き離す圧倒的な低燃費を実現しています。すごいのは、マイルドハイブリッド非搭載グレードでも25.2km/Lを達成していること。軽量化などによりベースの燃費性能を高めた上でマイルドハイブリッドを載せているのです。
2位以下にもスズキ車が並んでいるのは、アルトと同様の発想で設計した上でマイルドハイブリッドシステムを搭載しているから。
今回比較している数値はカタログのWLTCモード燃費ですが、マイルドハイブリッドは停止状態からの発進時という実用域で効果を発揮するため、実燃費の良さも大きなメリットになります。
軽自動車スーパーハイトワゴンのTOP5
全高が高くスライドドアを搭載する軽スーパーハイトワゴンは、車両重量の増加や空力面で燃費的には不利。それでも燃費のいいグレードではWLTCモードで20km/Lを超えています。
●1位:スズキ「スペーシア」25.1km/L(WLTC)
●2位:ダイハツ「タント」22.7km/L(WLTC)
●3位:ホンダ「N-BOX」21.6km/L(WLTC)
●4位:日産「ルークス」20.9km/L(WLTC)
●4位:三菱「eKスペース」20.9km/L(WLTC)
●4位:三菱「デリカミニ」20.9km/L(WLTC)
軽スーパーハイトワゴンでも、マイルドハイブリッドを搭載する「スペーシア」が他を大きく引き離す燃費を実現しています。2023年11月に登場した3代目スペーシアはハスラーなどに搭載されるR06エンジンと軽量化したCVT、低転がり抵抗タイヤで燃費の基本性能をアップ。そこにマイルドハイブリッドを組み合わせることで、ハイブリッドGの2WD車が25.1km/L、ハイブリッドXやスペーシアカスタムのNAモデルで23.9km/Lを達成しました。
タントは新型スペーシアが登場するまで軽スーパーハイトワゴントップの燃費性能でした。これは車の基本性能を徹底的に磨き上げるダイハツのイーステクノロジーが大きく貢献しています。
2023年10月にフルモデルチェンジした3代目N-BOXはパワーユニットを先代から踏襲し、車両重量も先代と同等としながらも、先代最終モデルの21.2km/Lから燃費性能を0.4km/L高めています。
コンパクトカーのTOP5
最大5人で乗ることができ、街なかで使うのにちょうどいいサイズのコンパクトカー。軽自動車より排気量が大きい分走りにも余裕があります。
●1位:トヨタ「ヤリス」36.0km/L(WLTC)
●2位:トヨタ「アクア」35.8km/L(WLTC)
●3位:ホンダ「フィット」30.2km/L(WLTC)
●4位:トヨタ「カローラスポーツ」30.0km/L(WLTC)
●5位:日産「ノート」28.4km/L(WLTC)
コンパクトカーではトヨタのハイブリッドシステムを搭載したモデルが上位に入っています。「ヤリス」はガソリンモデルとハイブリッドをラインナップするトヨタのエントリーモデル。ハイブリッドは35.4〜36.0km/L、ガソリンモデルも19.6〜21.6km/L(いずれも2WD)という低燃費を実現しています。
ハイブリッド専用モデルのアクアはフロントガラスを大きく傾斜させて空力性能を高めているのが特徴。35.8km/Lを達成しているのはエントリーグレードのBですが、量販グレードでも34.6km/Lを達成しています。
ホンダのエントリーモデルであるフィットは、ヤリスよりも一回り大きなサイズになります。e:HEV搭載グレードはWLTCモードで30km/Lを超える低燃費を達成。センタータンクレイアウトによる広い室内が特徴で、大きな荷物を積む機会が多い人でも満足できる積載能力を備えています。
ミニバンのTOP5
5ナンバーサイズのスモールモデルから大人7人がゆったり乗れるラージサイズまでラインナップされるミニバン。燃費に注目すると、コンパクトなモデルが有利になります。
●1位:トヨタ「シエンタ」28.8km/L(WLTC)
●2位:トヨタ「ノア」23.4km/L(WLTC)
●3位:トヨタ「ヴォクシー」23.0km/L(WLTC)
●4位:ホンダ「フリード」20.9km/L(WLTC)
●5位:日産「セレナ」20.6km/L(WLTC)
ガソリンモデルとハイブリッドをラインナップする「シエンタ」がミニバンの燃費ではナンバーワンでした。ハイブリッドはエントリーグレードのX・5人乗りが28.8km/Lを達成している他、7人乗りのXが28.5km/L、上級グレードのZとGの7人乗りも28.2km/Lを達成。ガソリンモデルも5人乗りで18.4km/L、7人乗りで18.3km/Lという低燃費を実現しています。
ノアとヴォクシーは兄弟車という位置付けですが、もっとも燃費がいいグレードの数値が異なります。これはノアが標準仕様とエアロ仕様をラインナップしているのに対し、ヴォクシーはエアロ仕様のみになるから。ノアのハイブリッドのエアロ仕様はヴォクシーと同じ23.0km/Lになります。
フリードは2016年9月にデビューしているため、搭載されるハイブリッドシステムがe:HEVの1つ前の世代であるスポーツハイブリッドi-DCDになります。それでも20.9km/Lを実現しているのは、車両重量が軽いコンパクトミニバンならではの凄さです。
コンパクトSUVのTOP5
街なかでも扱いやすい、全長が4,300mmくらいまでのコンパクトSUV。ハイブリッドシステムを搭載したモデルも多く、燃費性能に優れたモデルが多いのが特徴です。
●1位:トヨタ「ヤリスクロス」30.8km/L(WLTC)
●2位:トヨタ「ライズ」/ダイハツ「ロッキー」28.0km/L(WLTC)
●3位:レクサス「LBX」27.7km/L(WLTC)
●4位:ホンダ「ヴェゼル」25.0km/L(WLTC)
●5位:日産「キックス」23.0km/L(WLTC)
コンパクトSUVでも、燃費性能はトヨタが優勢。ヤリスクロスはハイブリッドの2WDが30.8km/L、4WDも28.7km/Lという低燃費を実現しています。1.5L 3気筒エンジン搭載のガソリンモデルの燃費もよく、2WDは20.2km/Lになります。
2位のライズはダイハツが製造するロッキーのOEMモデル。5ナンバーサイズのコンパクトボディに1Lターボと1.2L、1.2Lハイブリッドを搭載しています。ハイブリッドシステムはエンジンで発電してモーターを駆動させるシリーズハイブリッドに。ただ、11月現在ハイブリッドモデルは不正試験問題の影響で販売停止になっています。
3位のLBXは11月9日に発表になり、12月下旬から発売予定の新型コンパクトクロスオーバー。4.2mを切る全長のボディに新開発の1.5Lハイブリッドシステムを搭載。優れた燃費性能とサイズを感じさせないボリューム感のあるプロポーションが与えられています。
ヴェゼルで25.0km/Lを達成しているのはエントリーグレードのe:HEV Xの2WD。人気グレードのe:HEV Zの2WDだと24.8km/L、e:HEVの4WDは22.0km/Lになります。モーターならではの静かさと鋭い加速感を味わえるのは、e:HEVならではの魅力です!
ミドルSUVのTOP5
街乗りから家族でのレジャーまで、便利に使えるミドルサイズのSUV。今回は全長が4,400mm以上のものをミドルサイズと定義し、燃費のいいモデルをランキングしました。
●1位:トヨタ「カローラクロス」26.4km/L(WLTC)
●2位:レクサス「UX」22.8km/L(WLTC)
●3位:トヨタ「ハリアー」22.3km/L(WLTC)
●4位:トヨタ「RAV4」22.2km/L(WLTC)
●4位:レクサス「NX」22.2km/L(WLTC)
●5位:ホンダ「ZR-V」22.1km/L(WLTC)
1位のカローラクロスは、2023年10月の改良でハイブリッドシステムの電動モジュールを刷新。WLTC燃費が0.2km/L高められました。この改良でガソリンエンジンは1.8Lから2Lに変更されています。ガソリンエンジンの燃費も従来の14.4km/Lから16.6km/Lにアップ。さらに最高出力と最大トルクも高められました。
UXは2023年12月でガソリンモデルが生産終了になりますが、2Lのハイブリッドシステムを搭載するUX250hの2WDモデルは継続販売されます。全高が1540mmに抑えられたモデルで、マンションなど高さ制限がある駐車場にも入庫できる便利なプレミアムSUVになります。
3位のハリアーはPHEVではなくハイブリッドの2WDが22.3km/hになるのに対し、4位のRAV4はPHEVが22.2km/Lを達成。同じく4位のNXはハリアーと同じくハイブリッドの2WDが22.2km/hを達成しています。
買うならどれがいい?「燃費の良い車」専門家おすすめ車種はこれ!
ここまで、タイプ別に燃費性能が優れた車をチェックしてきました。では、燃費に加えて使い勝手なども考慮すると、どの車を選ぶのがベストなのか。ここでは専門家の視点を加えて、タイプ別におすすめモデルを紹介します。
軽自動車セダン&トールワゴンならスズキ「ワゴンR」
使い勝手と燃費の好バランス
低燃費を謳い文句にしているモデルが多い軽自動車のセダン&トールワゴン。燃費性能を最重要視するなら軽セダンに軍配が上がります。ただ、軽セダンは室内空間が狭いので、家族や友だちを乗せる機会が多い人だと窮屈さを感じる機会が増えてしまいます。
そこでおすすめしたいのが、軽トールワゴンのワゴンR。1993年に登場した初代ワゴンRは、軽自動車にスペース効率という概念を持ち込み国民車的な地位を築き上げたモデル。そのDNAは、軽スーパーハイトワゴンが主流になった現在でもしっかり受け継がれています。
デザインは写真の標準モデルの他に、カスタムZとスティングレーの計3種類用意されます。25.2km/Lを達成しているのはマイルドハイブリッド搭載のNA・2WD車で、標準モデルとハイブリッドZに設定されています。
リアドアには雨の日に使った濡れた傘を立てられるアンブレラホルダーを設置。他にも前後のシート周りにたくさんの収納を設けて使いやすさが高められています。
軽自動車スーパーハイトワゴンなら三菱「デリカミニ」
未舗装路での走破性を高め、安心して家族で遊びに行ける
軽自動車のスペース効率を最大限高めた軽スーパーハイトワゴン。まだベビーカーが必要な小さな子どもがいるファミリーでも安心して使えるし、たまには家族でデイキャンプなどに出かけたいという人からも選ばれるカテゴリーです。
燃費性能はスペーシアが圧倒的に優れますが、遊びにも使いたいという人におすすめしたいのがデリカミニです。このカテゴリーではSUVテイストを盛り込んだものが流行していて、先代スペーシアにはスペーシアギア(新型には設定なし)、タントにはタントファンクロスが設定されています。
ただ、これらはベース車両にSUV風のデザインと汚れを拭き取りやすい機能を盛り込んでいるのに対し、デリカの名を冠したデリカミニは、未舗装路などでのテストを繰り返して開発した専用のショックアブソーバーを装備しています。
このショックが装備されるのは4WDのみ。さらに4WDシステムも常に4輪に駆動力を掛けており、グリップコントロールやヒルディセントコントロールも搭載されます。4WDのWLTC燃費はNAが19.0km/L、ターボは17.5km/Lになります。
コンパクトカーなら日産「ノート」
モーターならではの走りを楽しめるe-POWE専用車
先代にはe-POWERの他にスーパーチャージャーを備えたガソリンエンジン、NAガソリンエンジンがラインナップされました。現行型ではe-POWER専用モデルになっています。エンジンが発電した電気でモーターを動かして走行するe-POWERは、電気自動車のような走りを手軽に味わえるシステム。モーターは動き出した瞬間から最大トルクを発揮できるので、ガソリン車とは比較にならないほどの加速感を堪能できます。
現行型ノートのe-POWERは第2世代に進化していて、レスポンス性やアクセルから足を離したときの減速感が向上しています。ロードノイズが大きいシーンでエンジンを始動させ、それ以外のところではなるべく静かに走れるようになりました。
上質なイメージのオーテック、アウトドアテイストを盛り込んだオーテッククロスオーバーなど選択肢も豊富。また、兄貴分として高級感を高めたノートオーラ、スポーティな走りを楽しめるノートオーラニスモも用意されています。
ミニバンならトヨタ「ノア」
ミニバンならではの大空間と燃費性能を両立
燃費だけを考えればコンパクトミニバンのシエンタが圧倒的に有利。でも家族が多かったり、荷物をたくさん積んで出かけたりするなら、ミニバンならではのスペースにもこだわりたいはずです。そこでおすすめしたいのがノア。
エアロ仕様専用モデルであるヴォクシーに対し、ノアは写真の標準車も設定されるため、好みのデザインを選べるのがメリット。ハイブリッドシステムは電動モジュールを刷新したトヨタの最新システムが搭載されています。ガソリンモデルもWLTCモードで15.0km/Lと必要十分な性能が与えられています。
2列目の超ロングスライド機構、オプションで用意される3列目への乗り降りを容易にした2列目シート、2列目にもシートヒーターを採用したキャプテンシート、ボディサイドのボタンで操作できるパワーバックドアなど、快適装備もたくさん用意されています。
コンパクトSUVならホンダ「ヴェゼル」
コンパクトSUVよりちょっと大きなサイズが便利
Bセグメントまでのモデルをベースに開発されたコンパクトSUVは、全長が4,300mm以内に収まるモデルがほとんどです。フィットとプラットフォームを共用しているヴェゼルの全長は4,330mmと、コンパクトSUVとしてはやや大きめ。でもこの “ちょっと大きい” が使い勝手に貢献しています。
リアシートの足元は先代より35mm広くなったことでゆとりを持って座れるようになりました。ホンダ独自のセンタータンクレイアウトによりリアシート格納時に深く沈み込むので、荷室がほぼ水平になります。フィットでも好評なリアシートの座面を跳ね上げて背の高い荷物を積める機構も採用しています。
清潔感のあるデザイン、デザイン性に優れたシート、水平基調のシンプルで上質なインテリアなど、所有する嬉しさが随所に散りばめられているのも、ヴェゼルならではの魅力です。
ホンダご自慢のハイブリッドシステム「e:HEV」は基本的にエンジンは発電用で走りはモーターが担います。日産のe-POWERと違ってモーターが苦手な高速域ではエンジンのパワーも駆動用に回されるので高速道路での燃費悪化は少なめです。
ミドルSUVならトヨタ「ハリアー」
ラグジュアリーさを極めた都市型クロスオーバーの王道
初代がデビューしてから25年間、ラグジュアリー性を高めたSUVとして確固たる地位を築き上げているのがハリアーです。2020年6月にデビューした現行型は通算4代目になるモデルです。
デビュー時はガソリン車とハイブリッドをラインナップしていて、2022年9月にPHEVモデルが追加されました。おすすめは燃費性能と価格、ラグジュアリー性などのバランスがいいハイブリッドモデル。もともとのプレミアム性が高いモデルなので、最上級グレードではなくても満足度はかなり高いはずです。
トータルコストにこだわるならガソリンモデルもアリ! 燃費性能はハイブリッドに劣るものの、2WDで15.4km/L、4WDで14.7km/Lという燃費はこのクラスではかなりいい数値です。
「欲しい車が高い…」「予算オーバー」
でも、あきらめることはありません!
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それは車のサブスク、カーリースです。
カーリースは月額料金の支払いだけで車を持つことができ、料金は最初から最後までずっと定額です。
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*【出典】調査方法:インターネット調査■調査期間:2022年12月15日(木)~12月19日(月)■調査概要:「カーリース」10サイトを対象にしたサイト比較イメージ調査■調査対象:男女、18-69 歳、全国、¹ファイナンシャルプランナー107s、²カーリース利用経験者 231s、*³カーディーラー勤務者100s■調査実施:株式会社ドゥ・ハウス■比較対象企業:「カーリース」でのGoogle検索 検索上位10社(2022年12月13日15時時点) ※個人向けカーリースのみ ※記事、広告、まとめサイトを除く
定額カルモくんで、あの車にいくらで乗れるのか?
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買うのとカーリースって何が違うの?なぜそんなに人気なの?といった疑問にお答えしています。また、大手カーリース各社との料金・サービス比較も掲載しています。ぜひご覧ください。
燃費の良い車のメリット・デメリット
燃費が良いことは車にとって大きなメリットですが、一方でデメリットも存在します。購入時はメリットとデメリットをしっかり理解し、度の車が自分に一番合っているかを見極めていきましょう。
燃費が良い車のメリット
●ランニングコストの安さ
ランニングコストが安い。燃費が良い車のメリットはこれに尽きます。
ご承知の通り、車は購入時だけでなく購入後にも車検や税金、メンテナンス代など、さまざまなお金が必要になります。その中で大きなウェイトを占めるのが燃料代。燃料代は乗り方によって大きく変わってくるもので、走行距離が多い人ほど燃料代が高くなります。
一例として、トヨタ「シエンタ」を例に見てみましょう。シエンタには1.5Lガソリン車と1.5Lハイブリッド車がラインナップされています。どちらも毎年の自動車税種別割、自動車重量税の額は同じです(減税・特例は考慮に入れていません)。
Gグレードの7人乗り・2WDで比較すると、WLTC燃費はガソリン車が18.3km/L、ハイブリッド車は28.2km/Lになります。この数値で年間1万km走行した場合の燃料代(レギュラー170円/Lで算出)を計算すると、ガソリン車が9万2896円、ハイブリッド車が6万283円と、3万円以上の差になります。
ちなみに年間走行距離が3000kmだとガソリン車が2万8021円なのに対し、ハイブリッド車は1万8085円とそこまで大きな差にはなりません。
距離を走る人にとって、燃費はランニングコストを抑える上で重要なファクターであることがわかります。
●燃料代が安い
燃費性能に優れた排気量の小さいエンジンは燃料がハイオクではなくレギュラー仕様であるケースが大半です。レギュラーガソリンとハイオクガソリンの価格差は1Lあたり10円ちょっと。わずかな差ではありますが、年間走行距離が多い人だと“塵も積もれば山となる”で家計に響いてきます。
また、燃費がいいことで知られるクリーンディーゼル車の燃料は軽油。軽油はレギュラーガソリンより1Lあたり20円以上安く販売されています。
燃費が良い車のデメリット
●排気量が小さいとパワーにゆとりがない
燃費がいい車の代表である軽自動車は最高出力が64psに抑えられています。この数字を出すのはターボ車で、NAモデルだと50ps前後になります。最高出力はエンジンの回転数が高回転まで上がったところで発生するので、たとえば高速道路の合流や急な登り坂ではアクセルを踏みこまなければなりません。その結果、本来は燃費がいい車なのに多くの燃料を消費してしまいます。
反対に排気量が大きくパワーにゆとりがあるモデルだと、同じような場面でもそこまで回転数を上げる必要がありません。大排気量車で高速道路を巡航するとエンジン回転数が2000rpm以下で100km/h巡航することができ、驚くほど燃費が伸びることもあります。
●ハイブリッドやディーゼルは車両本体価格が高い
覚えておいてほしい重要なことが、“燃費が良い=コスパが高い”とは限らないこと。その代表がハイブリッドカーとクリーンディーゼル車です。
たとえばシエンタの場合、メリットの部分で示したようにハイブリッド車はガソリン車よりも10km/L近く燃費がいいのですが、車両価格はガソリン車のGが234.0万なのに対し、ハイブリッド車のGは269.0万円します(いずれも2WD・7人乗り)。これはハイブリッドカーがエンジンとモーターを搭載し、複雑な制御を行うためのシステムが必要になるからです。35万円の価格差を燃料代で埋めるためには、年間1万km走行したとしても10年以上かかります。
クリーンディーゼルエンジンは燃焼方式の違いから、ガソリン車以上に頑丈に作らなければなりません。排気ガス対策のため装置も数多く搭載しています。そのためガソリン車よりもディーゼル車のほうが、車両価格が高くなります。たとえばマツダのMAZDA2の場合、1.5Lガソリンのスポーツは208万3,400円ですが、ディーゼルエンジンを搭載するXDスポーツは240万2,400円と、32万円近く高くなります。
ハイブリッドやディーゼルを選ぶ場合は、単純なランニングコストだけでなく、ハイブリッドやディーゼルならではの価値にお金を出せるかまで含めて検討することをおすすめします。
【まとめ】燃費の良さだけで選んではいけない!
ランニングコストにダイレクトに影響する燃費は車選びで重要な要素です。ただ、記事の上のほうでも触れましたが燃費だけを見て車を選んでしまうと、思っていた使い方ができないという悲劇に見舞われる可能性が高くなります。まずはどんな使い方をするのかという“目的”をはっきりさせた上で、いくつか候補を絞ってから燃費を見ていくといいでしょう。
カタログに記載されている燃費は一定の条件下で出された数値なので、あなたが実際に運転したときの燃費とは異なります。急発進をしない、赤信号手前では早めにアクセルから足を離す、不要な荷物は車から降ろすなど燃費に良い運転を心がければ、数値を上げることができるはずですよ。
※この記事は2023年11月時点の情報で制作しています
よくある質問
- Q1燃費の良い車とはどんな車ですか?
A:走行時に使う燃料が少ない車を“燃費が良い”といいます。カタログには一定条件下で測定した数値(WLTCモード)が記載されています。この数値は国際基準に合わせて計測された実際の燃費に近いものになりますが、それでも実際の燃費は運転の仕方や環境によって大きく変わってきます。
- Q2燃費の良さだけで車を選んでも良いのでしょうか?
A:燃費の良し悪しだけで車を選ぶのはおすすめしません。理由は簡単。燃費がいい車が、あなたの車の使い方にマッチするとは限らないからです。まずは何人くらいで乗車するのか、荷物はどのくらい積むのか、車でどこに行くかなどの条件を挙げて、それに適したモデルをいくつか選んでみましょう。その上で、燃費性能を見ていくことをおすすめします。
- Q3専門家がおすすめする「燃費の良い車」を教えてください
A:あくまでも自分の車の使い方に適していることが最優先で、その上で燃費性 能も優れている=コスパの高いモデルが「燃費の良い車」になります。例えば同一車種でハイブリッドとガソリン車がラインナップされている場合、燃費の数値が良いのはハイブリッドになりますが、ハイブリッドはガソリン車よりも数十万円高くなります。もし年間数千kmしか車に乗らないのであれば、この価格差を燃料代で回収するのはほぼ不可能です。だとしたら、数値は悪くてもガソリン車のほうがコスパが良くなります。