ライズのグレードの違いを専門家が解説!価格・装備やおすすめグレードも

更新日:2024.04.16
トヨタ「ライズ」のグレードの違いを解説する記事であることを示すイメージ画像

トヨタの5ナンバーサイズのコンパクトSUV「ライズ」。ミドルサイズSUVのようなタフさや存在感を有する人気モデルです。ライズには3種類のグレードがあり、エクステリアやタイヤサイズ、安全装備などが異なるのでよく確認して選ぶ必要があります。

ここでは、ライズのグレードの違いについて、価格から装備内容まで詳しく解説します。さらに、グレードを選ぶときの注意点、またおすすめのグレードを専門家ならではの視点でご紹介します。


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【この記事のポイント】
✔ライズのグレードは「X」「G」「Z」の3種類
✔エントリーグレードの「X」にはハイブリッド車の設定がない
✔ライズのおすすめグレードはコストパフォーマンスが高い「G」

【概要】トヨタ「ライズ」のグレード構成

【概要】トヨタ「ライズ」のグレード構成について解説する項目の見出し画像

出典:トヨタ/ライズ


トヨタ「ライズ」は、「アクティブ・ユースフル・コンパクト」をコンセプトに開発された5ナンバーサイズのコンパクトSUVで、2019年11月に登場しました。

ライズとは?特徴とコンセプト

ライズは、軽自動車をはじめとするスモールカーづくりに定評があるダイハツとトヨタの共同開発によって誕生したモデルで、ダイハツ「ロッキー」はライズと基本コンポーネントを共有する、双子車といえる存在です。

プラットフォームやパワーユニットなど、車の基幹となる部分をほかのモデルから流用することなく一から開発しており、ダイハツの新世代に向けた車づくりの理念である「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」をコンパクトカーとしては初めて導入したモデルです。

全長3,995mm、全幅1,695mmで最小回転半径は4.9mもしくは5.0mであり、狭い路地などでも取り回ししやすいサイズ感が特徴です。また、張り出したフェンダーと大径タイヤ、台形のロアグリルなどによりクラスを超える迫力のあるスタイルを実現しています。ミドルサイズSUVの迫力が欲しいけれども大きすぎる車は運転しにくい、というニーズを満たす1台といえるでしょう。

乗車定員は5名で、デビュー当時パワーユニットは1.0Lガソリンターボエンジン+D-CVTのみでしたが、2021年11月にハイブリッド車が追加され、そのタイミングでガソリン2WD車も新開発の1.2Lエンジンに換装されました。

ガソリン車は1.5Lクラス相当のトルクを低速域から発揮し、力強い加速を実現しつつ燃費性能を両立させています。ハイブリッド車は新開発された1.2Lハイブリッドシステム「e-SMARTハイブリッド」を採用。

e-SMARTハイブリッドは、エンジンは発電に使用し、その電力を使用して100%モーターで走行するシリーズ式ハイブリッドシステムです。ハイブリッド車ならではの走り出しのレスポンスの良さ、街乗りでの電気自動車感覚の滑らかな走りを実現しています。

3つのグレード

ライズには3つのグレードが設定されており、それぞれの車両本体価格と概要は以下のとおりです。


〈ライズの車両本体価格〉

X G Z
ガソリン2WD 171万7,000円 186万7,000円 204万9,000円
ガソリン4WD 199万4,800円 214万3,700円 230万9,200円
ハイブリッド2WD - 217万3,000円 233万8,000円


・X:最も価格の安いエントリーグレードで、ガソリン車のみに設定。インテリアの加飾類が省かれ、追加できるオプションの種類も限られる。

・G:ハイブリッド車の選択が可能な標準グレード。幅広いオプションの選択肢がある。

・Z:装備が充実する最上位グレード。2トーンカラーが選択でき、内外装の質感が高まるほか、高速道路での運転をサポートしてくれる機能が備わる。


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グレード「X」の仕様・特徴

グレード「X」の仕様・特徴について解説する項目の見出し画像

出典:トヨタ/ライズ/グレード


ライズの最安グレードである「X」は、パワーユニットやサスペンションなどはほかのグレードと同様なので走行性能に差はありません。ただし、このグレードではハイブリッド車の設定がなく、ガソリン車のみになっています。

ボディカラーはモノトーン8色の設定があり、ホイールは16インチの樹脂フルキャップ付きのスチールホイールです。ヘッドランプはマニュアルレベリング式のLEDタイプですが、前後のフォグランプはオプション設定です。

予防安全技術「スマートアシスト」は「X」を含む全車標準装備であり、歩行者や自転車の検知も可能な衝突被害軽減ブレーキや、駐車場などでペダルを踏み間違えた際の急発進を抑制する機能などを搭載しています。

キーフリーシステムやプッシュボタンスタートは標準装備ですが、エアコンはマニュアルエアコンであり、インテリアのメッキ加飾が一部省かれるなどエントリーグレードであることを感じさせる部分もあります。

追加できるオプションはバックカメラが追加される「ナビレディパッケージ」と、スマートフォンと連携して利便性を高める9インチディスプレイオーディオが備わる「ディスプレイオーディオパッケージ」の2種類のみです。


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グレード「G」の仕様・特徴

グレード「G」の仕様・特徴

出典:トヨタ/ライズ/グレード


ワンランク上の「G」になると、ガソリン車に加えハイブリッド車がラインナップされます。
ボディカラーの選択肢は「X」と変わりありませんが、メッキのアウトサイドドアハンドルやつやありブラック塗装のバックドアガーニッシュが備わり、さらにスチールホイールではなくシルバー塗装のアルミホイールになるのでエクステリアの質感がアップします。

また、ハイブリッド車には電動パーキングブレーキと、足をブレーキペダルから離してもブレーキを維持するブレーキホールドが備わるほか、アクセル操作のみで車速がコントロールできる「スマートペダル(S-Pedal)」も搭載。また、ハイブリッド車はクラストップレベル(2021年11月時点、トヨタ調べ)の28.0km/Lを実現しているのも特筆ポイントです。

安全装備においては「X」に設定がない「標識認識機能」が追加されるほか、オプションで車線変更時や後退しての出庫時などの安全確認をサポートする「ブラインドスポットモニター+リヤクロストラフィックアラート」がオプション設定されます。

さらに、室内の随所にレッドアクセントやメッキ加飾、シルバー塗装が施され、SUVらしいアクティブさや上質感を得られるインテリアになっているのが特徴です。

追加できるオプションのバリエーションも「X」より多く、視界を拡張して安全確認をサポートする「パノラミックビューパッケージ」や、駐車支援機能が備わる「スマートパノラマパーキングパッケージ」が選べます。これらのパッケージオプションには9インチディスプレイオーディオも含まれます。


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グレード「Z」の仕様・特徴

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出典:トヨタ/ライズ/グレード


最上位グレードの「Z」では、モノトーン8色に加え、2トーン3色からボディカラーが選べます。また、17インチの大径タイヤが備わり、ホイールも切削光輝+ブラック塗装になるので、引き締まった雰囲気ながらSUVらしい迫力も感じさせます。

ヘッドランプは自動で光軸を調整してくれるオートレベリング機能付きのLEDタイプになり、LEDフロントフォグランプやLEDリアフォグランプ、LEDイルミネーションランプが標準装備です。フロントのターンランプは流れるように点滅するシーケンシャルターンランプになり、フロントに先進的なニュアンスも加わります。

さらに、自動車専用道路でシステムが適切な車間距離を維持しながら先行車に追従する「全車速追従機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール/停止保持機能あり)」や、車線中央付近の走行を維持するようにステアリング操作をサポートする「レーンキープコントロール」といった運転支援機能が搭載されるのが大きな特徴です。これらはほかのグレードではオプション設定もありません。

また、ほかのグレードでは4WD車のみ運転席・助手席のシートヒーターが標準装備であるのに対し、「Z」では2WD車にも標準装備され、快適性も高めています。

オプションの選択肢は「G」との違いはありません。


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失敗しないライズのグレード選びと注意点

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ライズには3つのグレードがありますが、エントリーグレードの「X」にはハイブリッド車がありません。また、「X」はオプションの選択肢もかなり少なく、「ディスプレイオーディオパッケージ」と「ナビレディパッケージ」以外は設定がありません。

ハイブリッド車が欲しい、または豊富なオプションの選択肢が欲しい場合は「X」は選択肢から外れるでしょう。また、ライズの売りであり、エクステリアにミドルサイズSUV顔負けの迫力をもたらしている17インチの大径タイヤが標準装備されるのは最も高額な「Z」のみです。

ライズのグレードを選ぶ際には、まずガソリン車にするかハイブリッド車にするか、またどのオプションを追加したいかを決めましょう。そのうえで快適装備や安全装備の充実度などを検討することをおすすめします。

専門家おすすめのグレードは、ずばりコレ!

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ライズのおすすめグレードは、「G」です。「G」はハイブリッド車が選択できるうえ、機能性においては最上位グレードの「G」との違いはほとんどありません。パッケージオプションの選択肢も上位グレードの「Z」と同じです。

2トーンカラーは選択できず大径タイヤではありませんが、エクステリアにそれほどのこだわりを持たず機能性を重視するのであれば、「G」は最もコストパフォーマンスが高いグレードといえます。

「Z」に搭載されるアダプティブクルーズコントロールなどの運転支援機能はあるに越したことはないですが、ライズのようなコンパクトで取り回しやすいサイズのSUVをあえて選ぶ方は、軽自動車からの乗り換えなど、街なかでの使用が多いケースがほとんどといえます。「Z」との価格差を考慮すると、アダプティブクルーズコントロールを頻繁に使用するのでなければ「G」で十分でしょう。

LEDシーケンシャルターンランプや大径タイヤなど、より今どきで迫力のあるスタイルにこだわる方、また高速道路でのロングドライブの機会が多い方はアダプティブクルーズコントロールなどの運転支援機能が搭載される最上位グレードの「Z」も視野に入ってくるかもしれません。



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トヨタ「ライズ」やそのグレードに関するよくある質問

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出典:トヨタ/ライズ/ギャラリ-


ライズやそのグレードに関連してよくある質問とその回答をまとめました。

ライズのグレード「G」と「Z」の違いは何ですか?

「G」はボディカラーの選択肢がモノトーンのみで16インチのタイヤ&ホイールであるのに対し、「Z」では2トーンカラーが選択できることに加え17インチの大径タイヤが備わります。また、高速道路で加減速やステアリング操作をサポートしてくれる運転支援機能について、「Z」は標準装備で「G」にはない、という違いがあります。

ライズで一番高いグレード、一番安いグレードは何ですか?

ライズで一番高いグレードはハイブリッド車の「Z」で、233万8,000円(2WDのみ)です。最も安いグレードはガソリン2WD車の「X」で、171万7,000円、両者のあいだには62万円超の価格差があります。

ライズで一番人気のあるグレードは何ですか?

ライズで最も多く選ばれているグレードは、装備が充実し、車両本体価格が最も高い最上位グレードの「Z」で、次いで人気があるのはワンランク下の「G」です。

ライズは5ナンバーと3ナンバーどちらですか?

ライズのボディサイズは、全長3,995mm、全幅1,695mm、全高1,620mm。排気量は2WD車が1.2L、4WD車が1.0Lであり、全車5ナンバーサイズのコンパクトSUVです。

ライズとヤリスクロスではどちらが広いですか?

ライズの室内サイズは室内長1,955mm、室内幅1,420mm、室内高1,250mmであるのに対し、ヤリスクロスの室内サイズは室内長1,845mm、室内幅1,430mm、室内高1,205mmです。室内幅はヤリスクロスが若干広いものの、室内長はライズが10cm以上長く、ヘッドクリアランスにも余裕があるためライズのほうが室内は広いといえるでしょう。


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※この記事は2024年4月時点の情報で制作しています

この記事の執筆者・監修者


若林 由晃
クルマ専門家

若林 由晃

代々継がれる創業70年の車販・整備工場を営む家に生まれ、エンジンオイルとガソリンの香りにまみれながら育つ。小学校から車販の接客、中学校には整備の手伝いを行う根っからのカーガイ。自動車整備専門学校では上位の成績で卒業。整備士国家資格は満点合格(専門学校の先生が採点)。 その後、大手自動車メーカー系列のディーラーで整備と中古車販売を経験。IT×車という販売方法に興味を持ち、個人向けカーリースのセールスに転身。中古カーリース事業、全国の加盟店販売事業、自動車販売事業に参画している。 メディア出演・寄稿歴:テレビ東京「ワールド・ビジネス サテライト」、日本テレビ「news every.」「DayDay.」、ラジオ関西「Clip」、徳間書店「GoodsPress(グッズプレス)」、朝日デジタルラボ「Moovoo」ほか

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